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国家人権委員会は先月30日、「韓国国内の空港に導入する予定の全身透視スキャナー（写真）は、
人権を侵害する余地が大きい」として、国土海洋部長官に対し、設置しないよう勧告した。
人権委は勧告の理由について、「全身透視スキャナーがテロを防止する効果が大きいという根拠は
弱く、法的根拠も明確ではない上、プライバシーを侵害する余地もある」と述べた。全身透視スキャナー
は、男女の性器の形がはっきりと映り、またスキャナーの精度によっては、整形手術で注入したシリコンや、
体の特定の部位に埋め込んだインプラントが見える可能性もある、と人権委は指摘した。
人権委はまた、全身透視スキャナーがすでに導入されている先進国で、プライバシーをめぐる問題が
起きていることを例に挙げた。イギリスでは、同僚の女性職員の体を全身透視スキャナーで撮影した
空港の保安検査員が警察から警告を受け、また米国では、全身透視スキャナーのテストをした職員の
写真を見た同僚が、この職員を侮辱する発言をし、暴行事件に発展したという。
一方、人権委は、放射能によって人体に害を及ぼす可能性があることや、場合によっては、特定の
国から来たという理由で全身透視スキャナーによる検査の対象となるなど、差別につながることも懸念
される、と指摘した。
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