10/08/30 21:31:29.00 oxErSCK7P BE:3857601299-PLT(12001) ポイント特典
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2010年代以降、日本経済が復活するためには、産業構造の高度化が不可欠である。
産業構造の高度化には、スクラップとビルドの両方が必要になる。スクラップとは、
もはや中国や韓国に譲った方がよい産業分野から撤退することである。それは、
例えば、町工場で中小企業が担っているような分野である。町工場に働いている
人々には、全く何の非もない。いままで以上にまじめに一生懸命に働いている。
しかし、その生活は益々厳しくなっている。そうした人々に撤退を促すような非情な
ことはできないというのが、これまでの政策対応の基本スタンスだった。
ビルドは、中国や韓国にはまだ追いつけないような知識集約型の産業を立ち上げ
ことである。米国では、マイクロソフト、インテル、アップル、グーグルといった企業が
成長した。しかし、勘と経験を重視する日本には、知識集約型産業を支えるだけの
(大学その他の)知的基盤が十分には存在していない。
要するに、スクラップもビルドもできていないから、産業構造は一向に高度化しない
ままである。それゆえ、米国経済のようなタイプの復活は、いまのところの日本経済
には全く望めない。日本経済が歩んでいるのは、「日本の人件費も、どんどんアジア
化していくという道」でしかないように思われる。アジア諸国に追いつかれ、その中に
埋没していくということだろう。
中国の台頭と日本経済--池尾和人 : アゴラ
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