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児童生徒の暴力最多／目立つ規範意識の薄れ
URLﾘﾝｸ(www.shikoku-np.co.jp)
香川県内の公立学校で児童生徒による暴力が止まらない。
２００９年度に小中高生が起こした暴力事案は過去最多の１１５４件。
舞台の大半は小中学校で、対教諭や児童生徒間で多発している。
中でも小学校が抱える問題は深刻で、規範意識の薄い児童の増加に、
教育現場からは「学校の対応だけでは限界」との悲鳴が聞こえる。
有識者は学校、家庭、地域の連携の必要性を唱えるが、解決への道のりは決して平坦ではない。
■いきなりキレる
「児童同士のけんかの仲裁に入った先生に対し、男児が『止めるな』と言って腹を殴った」
「授業中の私語を注意した先生に対し、男児がいきなり物を投げつけた」―。
学校から県教委に寄せられる暴力行為の数々。いずれも小学校で起きたことだ。
感情をコントロールできずにキレたり、考えを言葉で表現できず暴力に出るケースが目立つという。
こうした報告は、小学校の高学年になるにつれて増え、中学校で一気に急増。
義務教育課は「小学校で前兆のあった子が中学校でも問題を起こすケースが多い」と傾向を示し、
小学校での早期対処の重要性を強調する。
■低学年で「異変」
その小学校で最近、異変が起きている。顕著なのは低学年。
▽授業中に教室をうろつく▽注意されると大声を出す▽しゃべるばかりで給食を食べない―など、
明らかな規範意識の薄れが見受けられるという。
県小学校長会の国重英二会長（５９）は「暴力には至らないが問題行動は増え、
ベテラン教師が１、２年生に手を焼いているのが実態」とし、
「一番の問題は注意しても何が悪いか理解できない子が増えたこと」と打ち明ける。
背景として、家庭や地域の教育力が失われ、善悪の判断力が育っていないことを指摘し、
「本来、家庭で教えることを学校に求める親も増えた。放置はできず、現場の負担は重い」と嘆く。