11/08/18 08:51:35.63 oh1FS/T40
木下洋文(仮名)は周りを見渡した。野次馬たちは一斉に方々に目を外らしはじめた。
「すんげえ、俺ってこんなに人気があったのか!?」
すっかり舞い上がった木下洋文(仮名)は、この自分が中心に地球が回っているとでも思っていそうな
哀れな木下洋文(仮名)を見て、ただただ呆れかえる人々の中をくぐり抜けて、意気揚々と店を後にしたのである。
木下洋文(仮名)は大手お笑いの事務所の前に立っていた。
「俺はもしかしたら凄い才能があるかも知れない。ここで腕を磨いてビッグになってやるんだ。」
木下洋文(仮名)は意を決して事務所の入口を開けた。
「広島出身、32歳。この度御社の面接を受けたくやって参った。」
「はあ、ではここにお名前と住所、あと連絡先を。」
「はい。」
「では、後日改めて連絡します。」
「よろしくお願いします。」
最後のチャンスだ。木下洋文(仮名)は思った。
つづく。