10/12/11 14:47:46 Bs+z0fe50
>>643続き
「信じられない!奇跡だ!」
一度止まった心電図が再び動き出し、鳴き声は歓声に変わった。
「お父さん、娘さんの生命力ですよ!」
自分と変わらぬ、いや子供特有のしなやかな体。
柔らかな肌。恐る恐る目を開けると父親と思われる男性が笑っていた。
「お父さん…」意識したわけではなく、気づいたら口にしていたのだ。
落ち着いた可愛らしい少女の声。自分は「男」じゃない。
枕元に山元洋実と書かれたネームホルダーが目に入った。
これが私の名前。これから始まる新しい生活に胸をふくらませた。
いいことばかりではない。同時に地獄の神との戦いが始まるのだ。