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諸君! 2006年3月号 何故だ!?小和田恒氏の「沈黙」
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八幡和郎(評論家)
いずれにしても、妃殿下が公務をこなせないような状況になったことについて父親で
ある小和田氏は恐縮し、皇室や国民に申し訳なく思われるのが普通だろう。また、こ
の成功したとはいえない結婚を推進した人々は愛のキューピッドとなったことを誇るの
でなく、この悲惨な状況の責任を重大と恐懼するべきである。ところが、小和田氏やこ
の結婚に絡んだ関係者は、雅子妃が皇太子妃候補といわれるようになってからアンタ
ッチャブルな存在になり批判しにくい雰囲気があるのをいいことに、甘えているのではな
いか。
外務省批判が連日のようにマスコミをにぎわし、スキャンダルが次々と暴露されても小
和田氏は批判されなかった。もちろん、外務省批判はしばしば的はずれだし、小和田氏
がとくにダーティーなわけでない。だが、外務省のなかで小和田氏だけが批判の対象か
らはずされるべき高潔で特別な存在ということでもない。元外務事務次官として一連のス
キャンダルに応分の責任もあるし、問題が多いとされるモスクワの大使館にも二度勤務し
ている。あるいは、国連大使として皇太子妃の父としての声望を背景に、安保理常任理
事国入りの工作で政府の意向より前へ出て動いたという批判もないではない。
小和田氏やその周辺を特別の安全地帯に置くことはそもそも奇妙なことなのである。ヨ
ーロッパ諸国などでなら、皇太子妃の父親の行動は普通以上に厳しく監視され批判にさ
らされるのが普通だし、それが、健全なことなのだ。