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27日に閉幕した映画の祭典「第12回東京フィルメックス」で、先日来日を果たした韓国の鬼才
キム・ギドク監督の3年ぶりの復帰作『アリラン』が観客賞を受賞した。
前作『悲夢』の撮影中、自殺のシーンを撮影中に一人の女優が危うく命を落とすような事故が
起きたことをきっかけに、韓国映画界と一切の接触を絶ち、山小屋で隠遁生活を送っていたギ
ドク監督。
「なぜ映画が撮れないのか?」という自身への問いかけのもと、自分自身に初めてカメラを向
けた本作は、本年度カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門最優秀作品賞を受賞した。今回東京
フィルメックスでは、上映チケットは発売後たった3分で完売に至り、監督が登壇したステージ
では、観客から「あなたの家のドアをノックし続けます。映画を作り続けてください」など数
々の熱いエールが送られ、ギドク監督の復帰を見守る温かな雰囲気で会場は包まれていた。
映画ファンの票によって決定する観客賞を獲得したことを受け、ギドク監督からは「オープニ
ングで上映していただいただけでも光栄ですのに、観客賞までいただき、どうもありがとうご
ざいました。今回の東京フィルメックスで映画への信念を回復し、人間に対する信頼を取り戻
しました。私の映画を大事にしてくださるファンのみなさんと、私の映画を日本に紹介してく
れた会社に心からお礼申し上げます。観客賞により、私は大きな勇気を得ました。どうもあり
がとうございました」と、並々ならぬ感謝と決意のメッセージが寄せられた。
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