11/10/23 12:24:10.92 0
>>1のつづき。
確かにリーグチャンピオンシップでタイガースのカブレラに許した本塁打はフォークボールが高めに
浮いたものだった。デイビジョンシリーズで打たれたレイズのロンゴリア、チャンピオンシップで許した
タイガースのラバーンの本塁打は、いずれも外角高めの直球だったが、捕手ナポリの構えたミットは
寸分も動かない、狙い通りのコースだった。本来ならば、空振りかファール、ポップフライになるはずの
ボールだった。それを2球とも本塁打された上原のショックは計り知れない。
9月に入りクラブハウスで支度をする上原の姿を見て気になることがあった。上半身、下半身ともに
体の厚みがなくなり、以前より体が小さくなったと感じた。その時はこれも長いシーズンを戦ってきた証し、
ごく一般的な変化と思ったが、10月に入り、軽くスタンドまで運ばれた2つの直球は球威不足と考える
しかない。原因は体力的なものなのか、技術的なものなのか、それとも両面から来るものなのか。
「ケガなく1年間を乗りきる」
過去2年間、シーズンをまっとうできなかった上原が、今季を迎える前に立てた目標だ。彼はそのために
「練習をやり過ぎない、体を追い込みすぎない」ことをテーマとし、シーズン中は体調の維持に努めてきた。
地区優勝を決めた9月23日も「個人的なことを言うと1年間をやり通したい。あと5試合なので僕はそこに
目標を置いている」と、メジャー3年目にしてはじめて離脱することなく、シーズンを終えることに拘りを見せて
いた。この言葉を聞いて、上原は10月を前に精魂ともに尽き果ててしまったのではないかと感じてしまった。
日本人選手がメジャーの第一線で戦い抜くことは並大抵なことではない。それはこの場で戦ったすべての
日本人選手が痛切に感じていることだ。体力、すなわち排気量の違いは技術で埋めることもできるが、
それもすべてが万全であってはじめて可能になる。これが、日本人選手がメジャーで戦う厳しさだ。
上原もこの悔しさを糧とし、来季へのモチベーションとし、さらなる飛躍につなげてほしい。