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サッカーそのものだけでなく、サッカー文化や環境など海外を訪れると驚かされることは多い。
そういったピッチ外にフォーカスを当てた『サッカーそっちのけ』。今回はドイツのマスコット文化に
ついてフォーカスする。
「世界基準に合わせろ！」とか、「世界に追いつけ！」とか、そういう議論はところどころで必要だ。
だが日本のフットボール界が世界のトップレベルにある部分をきちんと認めることもまた必要だ。
特に、マスコットについては。
２月にドイツ取材に赴いた際、ケルンのフォルカー・フィンケスポーツディレクターに、ブンデス
リーガから日本が学ぶべきものについてお話をうかがった。だが、ことマスコットに関しては、
日本のデザイン、造形などをドイツ人に学ばせたい思いは今も強い。我が国の造型技術は世界屈指である。
変なのぞき窓もチャックも見せぬ、いや、見えぬマスコット群は世界に誇れる。マスコットは夢である。
中に人などいない。
それが欧州諸国のマスコットときたらどうだ。ドイツのマスコット諸君に与えられた衝撃といったら
相当なものだ。２００６年のドイツＷ杯でパンツをはかないゴレオ１６世様にも驚いたが、ヘディングが
強そうな２０１１年の女子ドイツＷ杯のカーラキック嬢もまた衝撃的だった。ブンデスリーガ各クラブの
マスコットもまた然り。ドルトムントの試合中継などでマスコットのエマをご覧になった皆さんは、
あの表情や造型に対してどのような感想を持たれただろうか。
>>2に続きます。
<『サッカーそっちのけ』 文 板垣 晴朗>
（ＥＬ ＧＯＬＡＺＯ １０５１号（8/24･25）紙面より宵宮祭φ ★抜粋）
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