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日本が誇るスタジオジブリの新作「コクリコ坂から」と、最強ファンタジーシリーズの完結作「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」。
知名度もブランド力もヒット力も拮抗する今年の2大夏休み映画だが、実際のところ出来はどうなのか?
歯に衣着せぬ物言いで知られる押井守監督が、「TV Bros.」7月20日発売号(東京ニュース通信社刊)に登場し、その真価のほどを語っている。
ハリーポッターシリーズは続けて観ているという押井監督は、「ハリーたちと観客が一緒に年を取っている。
そういうファンタジーはこれまでなかった」と振り返り、「やっぱり子役たちに魅力があった。
『ナルニア国物語』の子役たちは普通過ぎてダメ。たとえ原作に“普通の子”と書かれていても、映画は普通じゃない子でないと。
普通じゃない子に普通の子を演じてもらうのが映画」と愛される理由を語った。
また、「僕の持論で言うと、ファンタジーにはエロスが不可欠なんだけど、それがこのシリーズでは抑制されていた。
そのまま行くのかと思っていたら、今回突然、ハリーとロンが上半身裸になるじゃない? あれには驚いたよ。
青年を通り越して30代のオヤジになってた。ヤバい」と苦笑。どうやら、これまでハリーたちの成長を見守ってきたファン必見(?)のシーンがあるようだ。
また、「コクリコ坂から」については、「ヒロインが好きになるハンサムな少年は敏ちゃん(鈴木敏夫)なんだよ。
それに彼の親友の生徒会長も敏ちゃん。敏ちゃんが、かわいくってしっかり者の女の子と出会い、ビンボーでいたかったってこと。
言い換えれば敏ちゃんの自伝的ファンタジー映画だよ」と分析し、
「でも、時代設定の必然性がそこにしかないからドラマとは見事に分裂してる」と苦言を呈した。
さらに、幼少の頃からよく知る宮崎吾朗監督に対しては、「ディテールはいいよ。丁寧に作られていて、『ゲド』より手つきはよくなっている」と褒めつつも、
「監督として、自分の内在するテーマを映画に込めなきゃいけないのに、それをやっていない」、
「フェティッシュな部分がないのも弱点。人間関係やその描写がすべてサラっとしてる。
おやじさんとは正反対(笑)。そういうのもこれからの課題だろうね」と、愛のムチとも言うべきコメントを贈った。
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