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◇欧州
【ブリュッセル斎藤義彦】サッカーの女子ワールドカップ(W杯)での、日本(なでしこジャパン)の
初優勝を欧州のメディアは「驚き」(仏ルモンド紙、電子版)をもってトップ級のニュースとして報じた。
プレーの正確さや「粘り強さ」を称賛するとともに、東日本大震災を克服しようとする
「何か大きな力」(米ゴールキーパー・ソロ)が勝利を呼び込んだとの見方を伝えた。
開催地ドイツのメディア(電子版)の多くは他の政治、経済ニュースを押しのけて日本の優勝をトップで扱った。
フランクフルター・アルゲマイネ紙は、「今大会で最も粘り強いチームの組織力の勝利」とたたえた。
南ドイツ新聞は、鋭い縦パスでチャンスを作り出した攻撃を
「すし職人の包丁さばきのようにピッチを鋭く切り裂いた」と称賛した。
一方、英ガーディアン紙は「3月の地震と津波でいまだに動揺している国民に、
心の安らぎを与えるという偉大な目標に日本チームは常に動かされていた」と分析。
米FWワンバックも「米国以上に日本はチームが勝つことを必要としていた。
彼女らは決してあきらめなかった」と話した。
◇米国
オークランド(米カリフォルニア州)小坂大】日本に敗れた米国のメディアも「なでしこ」の奮闘を称賛した。
米ニューヨーク・タイムズ紙(電子版)は「希望と忍耐で数少ない幸運を生かして勝利に酔った日本が
被災地を励ました」とたたえ、歓喜に沸く日本の様子にも触れた。
決勝戦を全米に中継したスポーツ専門局ESPN(同)は敗れた米国の無念に多くのスペースを割きながらも
「被災した日本の人々が得た充実感は熱狂的な米国のファンだろうと、だれであろうと感じることはできない」と記述。
日本が特別な思いで試合に臨み、優勝が日本国民にとって大きな意味があることに理解を示した。
オバマ米大統領もツイッター(短文投稿サイト)で途中経過の感想を投稿し続け、
試合後は「日本おめでとう」と結んだ。
毎日新聞 2011年7月18日 21時08分(最終更新 7月19日 0時03分)
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