11/07/16 15:10:59.63 0
(つづき)
で、沖縄返還当時の機密文書を報道した新聞記者をモデルにしたこの小説。
四巻でトーンが一挙に変わる。四巻だけで一つの小説だとさえ思った。
この人が書きたかったのは沖縄の戦時下の悲劇だったのか、ということがはっきりとわかる。
早い文庫化を自ら願い出たとある「文庫版のためのあとがき」でも沖縄戦や基地のことしか書いていない。
そうか山崎豊子も戦争を経験した戦後文学者だったのだ、と改めて思う。
その世代の筋の通し方には頭を垂れるしかない。
※週刊ポスト2011年7月22・29日号
URLリンク(news.livedoor.com)
(おわり)