11/06/28 12:43:41.27 tHE0vT4U0
渡辺監督はデーブの事を気に入っていた。いわば、覚え目出度い奴だった。
1軍のコーチをしていたが、女性問題で解雇が決まっていたデーブを、渡辺が
球団に掛け合い、何とか2軍コーチ降格で済んだ。
ところが、当時の2軍は行沢監督を始め、小野投手コーチ、鈴木バッティングコーチ等、
頼りなく、大人しい連中ばかりで成績も2軍で最下位。おまけに選手達の成績も悪い。
そこで何を勘違いしたのか?デーブが突然しゃしゃり出て来てチーム全体を勝手に仕切り出した。
監督の了承を得ない罰金制度などが典型的な例だ。
更に投手陣にも口を出す様になった。この時から雄星らが目を付けられ始める。
小野コーチは何も言えない。唯1人、モノ言えるコーチと言えば、もう1人の投手コーチの
石井貴だったが、如何せん年齢はデーブの方が上だからやはり抗議出来なかった。
この辺に日本の体育会の悪い部分が出てしまった。
やがて、デーブの横暴と罰金制度に不満を募らせる若手が増えて行く。選手から徴収した罰金は
ある程度溜まると兄貴分の工藤に渡して食事会の会費の足しにしていた。
それに我慢がならなかった筆頭雄星だった。ある日選手を誘い食事に行こうとした工藤に断った
雄星にデーブは「工藤さんに恥をかかせた」と怒り、朝練前に説教をしようとして雄星と口論に。
雄星はそこでデーブに殴られた事を球団に即報告。球団は極秘調査していた所にマスコミが嗅ぎつけて
記事になり、そこで初めて公になった。
普段からデーブに恨み骨頂の若手選手はみんな球団の聞き取り調査にデーブの悪行を報告。
一方のデーブには何の言い分も聞かずに解雇。工藤は戦力外通告。これが一連の騒ぎ。
ことここに至っては渡辺もどうする事も出来ずに球団の判断を見守るしかなかった。