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真剣な場面では大きな瞳がキッと締まって凜々しく、楽しい時にはその瞳がなくなるくらいの笑みが
人なつこい。その落差によって、相手は彼女の世界へと引き込まれる。
新作「パラダイス・キス」で演じるのは、進学校に通う平凡な高校生の紫。受験が迫って進路に
悩んでいた時、服飾専門学校の生徒と出会ったことから、ファッションモデルへの道を歩み始める。
将来への不安。ままならない人間関係へのイラ立ち。成功を得た時の絶頂感……。紫の心には、青春特有の
粗削りな感情が詰まっている。
「一昔前の自分にもこんな時期がありました。懐かしいな」と言う。「私も受験勉強をしていて、成績が伸
びずに悶々としていました。そんな時、スカウトされてモデルになったんです。そしたらまた壁に
ぶつかって。人生って何だろうと思ったりしました」
紫の歩んできた道は彼女自身が歩んできた道でもある。
「こんなに共感できた役はありません。それにしても、あの頃は若かったな、って。でも、ちゃんと挫折出
来たからこそ、今がある。そう思える瞬間は多いですね」
矢沢あいの人気マンガが原作。「原作のファンが満足してくれるかどうか、常にプレッシャーでした。マン
ガのイメージに似せようと、撮影中は、教科書のように毎日読んでいました」
ただしマンガ的な誇張表現をどこまで再現するかのさじ加減には配慮した。「腕を引っ張られて走る場面と
か、ピューッと体が浮いたりする。実写でそれはやらなかったけど、勢いを出す努力はしました。そこまでやる
とやり過ぎになるとか、新城監督や共演の向井君と話し合いながら演じました」
マンガとは結末が異なっている。賛否が分かれるところだろう。「原作のリアルな結末は少し意外だったん
です。少女マンガのイメージとは違うなあって。私は原作の方が納得行くけれど、拍子抜けした人もいると思う。
映画はそんな人も完全燃焼出来る。ショービズの世界に生きる者として夢を届けたい。じゃあ、やりましょう、
みたいな」
ちなみに、記者も原作派だった。しかし、満面の笑みで語る彼女を見て、完全に説得されてしまいました。
まあ、これもあり、ですよね。
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