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マンチェスター・Uのサポーターグループは、怒りに満ちている。チャンピオンズリーグ準決勝でシャルケに完勝し、
決勝の舞台へと駒を進めたマンチェスター・Uだが、ウェンブリーへの観戦ツアーが非常に高額なのだ。
チャンピオンズリーグ決勝のチケットは最も高額なカテゴリーで225ポンド（約3万円）だが、マンチェスター・Uの
スポンサーであるトーマス・クック・スポーツが組んだ決勝観戦ツアーの値段は574ポンド（約7万5000円）。
ミシュランのレストランでの食事が含まれているとはいえ、バス代だけで349ポンド（約4万5000円）という値段設定なのだ。
マンチェスターからウェンブリー・スタジアムがあるロンドンまでの距離は約300キロ。日本でいえば東京－名古屋間よりも短い距離である。
サッカーファンにとって、アウェーで遠征する際にはコーチと呼ばれる長距離バスを使うことが一般的。ビッグイベント
がある際に価格が値上がりすることはあるが、数多くのバス会社が存在し、低価格を売りにするバス会社も少なくない中で、
この価格設定は異例であるという。
チャンピオンズリーグをめぐっては、チケットの高額化が批判されたばかり。また、FAカップ決勝のチケットも値上がりし、
来シーズンのシーズンチケットの価格を上げると発表したクラブも少なくない。
もともと、労働者階級のスポーツとして全世界に広がったサッカー。ファンたちが無償の愛を注ぎ、クラブに忠誠を誓って
いたわけだが、現代では“金という愛の形”を示さなければ、愛するクラブの選手たちがプレーするスタジアムに足を踏み
入れることすらできない時代となってきているのかもしれない。
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