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赤褐色のスタンドに黄緑の芝、白っぽい砂が敷き詰められた競走路の上を、
鍛え上げられたサラブレッドたちが疾走する。走路に近づくと、馬が駆け抜けた
後の風が心地よい。
1周約1・1キロのコースと、1万台を収容可能な国内最大級の駐車場が
隣接する佐賀競馬場。元は佐賀市神野にあったが、1972年、周辺地域の
市街化を理由に鳥栖市へ移転された。
公営ギャンブルという大人の遊び場のイメージが強い競馬場だが、親子で
楽しめる「競馬公園」もある。走路中央の芝生スペースに遊具を設置。
15歳未満は無料で地下通路を通って入場でき、内側からレース観戦が可能だ。
昨年、この佐賀競馬から地方競馬で勝利数日本一というヒーローが生まれた。
名誉を手にした山口勲騎手(41)は「天然芝がある地方競馬場は珍しく、
走っている時に目に映る芝の鮮やかな緑が美しい」と話す。
レース前に出走馬を下見するパドックでは、馬が時計回りに歩き、騎手は馬の
右側から騎乗する全国でも珍しい習慣があるという。「葉隠」で有名な佐賀藩の
武士文化に由来し、いつでも右手で刀を抜けるように馬の右側に立ち、左手で
手綱を握ったのではないかという説もある。
昨年10月から荒尾競馬(熊本県)との交流レースを始めるなど、新たなファン層
の拡大も狙う。県競馬組合の渕上忠博管理課長は「芝生スペースは草野球が
できるほどの広さ。家族でお弁当を食べながら競馬を観戦してほしい」と話す。
URLリンク(mytown.asahi.com)