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■オランダサッカー関係者もまた日本を心配している
試合後にはこんなことがあった。ＮＡＣの共同監督を務めるのはゲルト・アーンデルウィール。
彼は日本の高校チームや指導者と深いつながりがあり、今でも高校生のクリニックを実施したり、
指導者の研修の世話をしている。ゲルトが僕を見つけると、今度は「アルノ！ こっちへ来い」と叫んでファン・ズワムを呼んでくれた。
アルノはかつてジュビロ磐田のＧＫであった。
「どうなんだ、日本は？」「カシマスタジアムの被害がすごく、少なくともホームゲーム２試合が開催できないらしい」
「Ｊリーグが中止になるぐらいだからな。ところで仙台スタジアム（ユアテックスタジアム）はどうなんだ？
あそこは素晴らしいスタジアムだ」「ニュースでは読んでない」
小野伸二、本田圭佑を筆頭に、多くの日本人選手がエールディビジで活躍し、ファネンブルクやハウストラといった名選手も
Ｊリーグでプレーした。しかし、実際の日蘭サッカー交流というのはもっと草の根レベルでも進んでおり、
ゲルトのように日本の高校との付き合いが深い指導もいる。日本人選手がピッチの上から被災者にメッセージを送る中、
日本と縁のあるオランダサッカー関係者もまた深く心配している。
デ・フライの決勝ゴールが決まり、選手たちの喜びの輪ができた。そこから宮市がそっと離れ、喪章をゴール裏のサポーターに向かって掲げた。
「喪章は彼から着けたいと言ってきた。しかし１人だけ喪章を着けてプレーするのはルール違反。だから今日はみんなで喪章を着けてプレーし、
日本をサポートすることにした」とベーン監督。試合後の宮市は「一人でも多くの人が救われますように!!」というシャツを着てメッセージを送った。
＜了＞
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