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トンスル朝鮮の宮廷料理 参考
味付けについて
胡麻を多産するので、ごま油をもって百食の調味の元とすると言っていい。
また、たいてい胡椒と唐辛子を加えて調理しており、この2味を用いないものは無いも同然である。それゆえに朝鮮人は咽喉への刺激により、一種の咽喉の病気を受ける者が多いと聞く。
醤油は上品下品とあって、極上品は日本製に及ぶが、値段が高すぎて容易に得ることは出来ないと言う(おそらくは日本からの輸入品か)。下等品は不味くて食せない。
味醂はない。 砂糖も無いので蜜を代用している。 牛乳は用いない。
酒について
酒はほとんどが焼酎である。王城での賜饌での酒も焼酎であった。強すぎて呑めない。(宮本小一外務大丞の言。)
焼酎は良い味で飲める。琉球の泡盛に似る。しかし、強すぎて酒杯になみなみと盛って飲む者はいない。(陸軍大尉 勝田四方蔵、陸軍少尉 益満邦の言)
米の醸造酒はあるが、酸味が甚だしくて呑めない。
米について
米は日本のものと似るが、粘質に乏しく日本の下等品よりも劣る。
茶らしいもの
茶(緑茶)は無い。
干した生姜の粉と陳皮(蜜柑の皮を干したもの)を砕いたのを煎じたものを「茶」としている。貴人はこれに人参(朝鮮人参)を入れて人参湯と称する。つまり煎じ薬を飲むにも似ている。
菓子について
菓子は、小麦粉を練って胡麻を和したものであり、大薬菓と称する。米を固めて作った日本の「おこし」と同じ物がある。紅白の色に分けてある。
棗(ナツメ)は極めて大きく、蜜を練って衣とし松の実を貼り付けて皿に盛ってある。
餅に豆の粉をまぶしたものもある。
稀に、日本製の片栗の菓子も見る。
日本の漆塗りである春慶塗の重箱を尊んで菓子を盛って出す。