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25日の夜、友人と食事をすることになり、渋谷に向かった。「最近洋食続きだから焼き鳥が
食べたい」という彼女が、ネット検索で探した店に、私が到着したのは、予約時間より少し前。
おしゃれな若者向きの焼き鳥屋さんで、煙くもなく、いい感じだ。
(中略)
そのまま安らかに寝てしまった私は、本当にサッカーを一瞬も見なかったのだが、今回はちょっと
ばかり「くやしい」と思わされる出来事が就寝中に発生していた。試合終了後、会場内に流れた音楽が、
JAM ProJectの「VICTORY」だった件だ。
当欄で何回も書いているように、JAMは、影山ヒロノブさんをリーダーとするアニソンを世界に発進
するユニットであり、「VICTORY」は「スーパーロボット大戦MX」の主題歌。翌朝、色々な方からの
メールでそれを知り、ああ、これはナマで聞きたかった、と思った次第である。
さらに、「なぜあそこでアニソンが?」というメールやメッセージも、ファンの方や関係者から、多数
いただいたのでちょっと「取材」に動いてみた。
実は、現在カタール大使を務めておられる門司健次郎氏は、これまで外務省の広報文化交流部長を
務めておられた方で、3年前、JAMのワールドツアーに同行した後、JAMの皆さんを門司さんに紹介
した経緯がある。さらに、門司さんご自身が、アニソンなどのサブカルチャーに理解がある方で、アニソン
のライブなどに足を運んでもくださっていた。昨年秋、大使に転出される際には、影山さんや水木一郎
さんらと一緒に壮行会に出席したほどだ。だから、これは「大使に違いない」と思ったのだが…。
大使にメールでうかがったところ、楽曲を見つけてきたのは、主宰者であるAFCアジアサッカー連盟の
担当者だそうで、「その人のアニメ歴などは不明」とのことであった。でも、経緯が何だったにせよ、遠い
イスラムの国、カタールで開かれたアジアカップという場で日本のアニソンが流れたというのは快挙である。
「偉い人」たちが理屈をこねたり、サブカルチャーを軽視したりしている間にも、じわじわと、でも確実に
アニソンは世界をつないでいる、と実感する出来事であった。
(2011年1月29日 読売新聞)
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