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●「AKB48の経済学」田中秀臣著(朝日新聞出版 1200円)
年末年始のテレビに出ずっぱりだったAKB48。彼女たちをたかがアイドルと侮ってはいけない。
その売り出し方には、不況を逆手に取った見事な戦略が隠されているからだ。
田中秀臣著「AKB48の経済学」(朝日新聞出版 1200円)は、肩の凝らない異色の経済本。
AKB48を題材に、不況に強いビジネスモデルを分析している。
おニャン子クラブやモーニング娘。などのアイドルと比較すると、AKB48には決定的な相違点がある。
最初から、秋葉原に「AKB48劇場」という専用劇場をつくったことだ。入場料はイス席1000円、
立ち見500円と低料金設定でスタートし、若くて収入の低い“アイドルおたく”にターゲットが絞り込まれていた。
これまでのアイドルたちは、華やかなテレビを主軸に売り出されてきた。
しかし、広告収入に依存するテレビは不況に弱く、視聴率が低ければ番組は打ち切られ、
自動的にファンの目から遠ざかるという脆弱性があった。
一方のAKB48は、“わざわざ”劇場に足を運ぶコアなファンを獲得済みである。
不況に強いビジネスには、必ずコアな客層がついているもの。
AKB48も、テレビで売れなくなってもビジネスを縮小し、劇場で活動を続けていける。
いわば元本保証の取引と同じであると著者は分析する。
他にも、集団化によるリスク分散やバラ売りの効果なども解説。
AKB48を知れば、不況に勝つヒントも見えてきそうだ。
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