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プロ野球の巨人が、インターネットでの通信販売事業に本腰を入れ始めた。
商品は野球とはかけ離れたコメやランドセル、球団マスコットのひな人形など。
将来的に通販事業を入場料、放送権料に続く“第3の収入源”にしたい考えだ。
昨年9月、巨人は若手選手が生活するジャイアンツ寮やジャイアンツ球場
(いずれも川崎市)から出た生ごみを加工した堆肥を利用して育てた茨城県産
コシヒカリ「巨人元気米」(5キロ、2990円)の販売を開始。12月までの累計で
約1300袋を売り上げており、「予想以上の反響」(営業企画部)という。
同12月には春の入学シーズンに向け、巨人のロゴマークの飾りボタンなどを
入れた「ジャイアンツオリジナルランドセル」(4万2千円)の販売もスタートさせ、
1月末まで注文を受け付けている。
畑違いのビジネスに乗り出した背景には、球団経営への危機感がある。昨年の
巨人の観客動員数は296万6626人。実数発表となった平成17年以降では
球団最多と他球団がうらやむ人気を誇る。ただ、昨季のテレビ地上波での
ナイター中継の平均視聴率は8・4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と低迷。
球団は黒字と経営は堅調とはいえ、入場料収入と放送権料収入には頭打ち感
があり、今後は新たな収益源の確保が必要と予想される。
「放送権料にしてもこの先どうなるか分からない。(球団の収入は)入場料収入と
放送権料で全体の9割を占めるが、その他の収入は数パーセントしかない」。
桃井恒和球団社長はこう内情を明かす。
球場で販売する応援グッズと違って“場所代”がかからない点も、野球とは毛色の
違う商品のネット販売事業を推し進める理由だ。「球場ではなくても売れる商品を
作っていかないといけない」という桃井社長は「盤石な経営態勢を築くために、
入場料、放送権料に次ぐ『第三の収入源』の比率をより高めることが重要。その
第三の柱を育てるスタートの年にしたい」と話している。(浅野英介)
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