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2009年度の報知映画賞や日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞した
俳優・渡辺謙(51)の主演映画「沈まぬ太陽」(山崎豊子原作、若松節朗監督)が、
日本テレビ系で地上波初放送されることが16日、分かった。2月11日午後7時からで、
3時間22分の長編作品をCMを挟み、約4時間にわたってゴールデンタイムで
ノーカット上映。1985年にスタートした金曜ロードショー史上、邦画では最長となる。
映画界の話題を独占した「沈まぬ太陽」が地上波に登場する。「金曜特別ロードショー」と
して2月11日午後7時から同10時54分まで234分にわたって放送。CMを挟むものの、
3時間22分の本編はノーカットだ。
同作は山崎豊子原作の大作。再建問題で揺れるJALがモデルで、労働組合、御巣鷹
山の日航ジャンボ機墜落事故などを扱うことから映像化不可能、とも言われていた。
09年10月に公開。骨太の社会派作品として人気を集め、上映時には10分間の休憩を
挟んでいた。
理不尽な海外の辺地勤務を強いられながらも、空の安全と会社のために人生を
ささげた企業人・恩地元を熱演、報知映画賞、日本アカデミー賞の主演男優賞に輝いた
渡辺も放送決定に感慨深げ。テーマ上、地上波放送は難しいと思っていたそうで
「山崎豊子先生の『矜持(きょうじ)』を映画人が受け止め、そしてそれをまたテレビ界が
しっかり受け止めて、この作品をそのまま届けようとしてくださいました。テレビ制作陣の
『矜持』を感じています」とコメント。「とにかく見ていただきたい。この映画に込められた魂を
受け取っていただけると信じています」と視聴者に呼びかけた。
これまで金曜ロードショー枠で放送された邦画の中で、ここまで長いものはない。
CMを含めた放送分数では90年4月の「敦煌」が183分、09年8月の「20世紀少年
第一章 終わりの始まり」が174分。洋画では88年1月の「風と共に去りぬ」の286分と
いう例がある。通常枠の放送分数は114分となっている。
同局の前田伸一郎・編成局制作・購入担当副部長は、異例のノーカット放送について
「視聴者の皆さまへ製作者の思いをお伝えすべき、との使命感です」と説明した。
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