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【文芸】大森望・『KAGEROU』最速?レビュー「主人公の愛すべきダメっぷりと文章の素人っぽさが相俟ってそれなりに好感のもてる小説に」 - 暇つぶし2ch1: ◆KyakuTOYLimt @自由席の観客φ ★
10/12/15 01:31:25 0
『KAGEROU』最速(?)レビュー

 第5回ポプラ社小説大賞を受賞した齋藤智浩のデビュー長編
『KAGEROU』が12月15日午前0時から販売開始。青山ブック
センター六本木店はじめ、終夜営業の書店にはワイドショーの
撮影クルーが詰めかけ、村上春樹『1Q84 BOOK3』発売時
以来の大騒ぎとなった。

 人気俳優・水嶋ヒロの処女長編とあって、同書は発売前から
話題が沸騰。刷り部数は、すでに4刷43万部に達している。(中略)

 小説の中身は、予想に反して、40歳の中年ダメ男が主人公の
脱力系ドタバタコメディ。帯裏の内容紹介、"廃墟と化したデパートの
屋上遊園地のフェンス。/「かげろう」のような己の人生を閉じようと
する、絶望を抱えた男。/そこに突如現れた不気味に冷笑する
黒服の男。命の十字路で二人は、ある契約を交わす/(中略)深い
苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。/そこで彼は一つの
儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。"
というのは確かにそのとおりだが、この要約から想像される作風とは
ほとんど対極にある。

 物語のパターンとしては、よくある"悪魔との契約"もの。ただし、
ファンタジーでもホラーでもSFでもなく、一応は現実に立脚している点が
ユニークといえばユニーク。ふつうの小説ではありえないキャラ、ありえ
ない組織、ありえない設定が続出するものの、全体にコミカルなタッチ
なのでさほど気にならない。主人公の愛すべきダメっぷりと文章の
素人っぽさが相俟って、それなりに好感のもてる小説に仕上がっている
(関係ないけど、本文の最後、232ページの誤植にいちいちシールを
貼って訂正してあるのもご愛敬)。

 38字×14行というゆったりした文字組のおかげもあってか、あっという
間に最後まで読めるのも長所のひとつ。小説好きの読者には物足りない
だろうが、ふだん本を読まない人には歓迎されそうだ。主人公が連発する
オヤジギャグ(一応、それなりの必然性はある)を水嶋ヒロファンがどう
受けとめるかに注目したい。(後略)

ソース:WEB本の雑誌(大森望)
URLリンク(news.nifty.com)


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