10/12/06 15:47:44 0
「練習はうそをつかない」
待望の先制点に、喜びを爆発させコーナーで重なり合う選手たち。後半13分。左サイドからのDF下松のFKに、
中央の密集地帯でDF神崎が頭一つ抜け出した。練習で何度も何度も繰り返してきた形だった。
土壇場の試合でものを言ったのは、チームが「勝ちにこだわる」(北野監督)サッカーをするため、最初に取り組んだセットプレーだった。
四国リーグのある試合後、指揮官は「得点の4割以上はセットプレーを含めた再スタートから。ここを極めない手はないよね」と言った。
チームの一つの武器になった。
この日はパス回しがうまく合わず、流れの中での得点の期待感は薄かった。
FW岡本は「うちはセットプレーが得意だし、たとえシュートにつなげられなくても、ファウルで倒されれば何とかなるかも」。
だからこそ、勝利に対してどん欲に向き合った。
さらに四国リーグが終盤に入ってから、練習の多くの時間を割いたのが守備。
「1点取って勝つのが理想。守備で最後まで我慢できた」とGK家木。
10月の全国社会人選手権で無失点優勝を飾ったのも相まって「堅守の讃岐」とも評される牙城は最後まで崩れなかった。
多くの選手が「練習はうそをつかない」「あれだけやったんだから、というのを自信にしている」と口にする。
堅守とセットプレー。今季を支えた大きな柱でこの日もいつも通り白星を手にした。
神崎 万感の決勝弾
値千金の決勝ゴールには人一倍の思いが詰まっていた。
DF神崎は「僕自身はこの大会は5度目。みんなから“疫病神”とも言われていたし、本当によかった」と涙をにじませた。
後半13分。下松のFKに思い切り飛び込んだ。「クダ(下松)君とは前のチームから何度も悔しい思いをしてきた」と神崎が言えば、
下松は「ぼくが蹴ってカン(神崎)が入れる。最高の形だと思った」と喜んだ。
前所属のバンディオンセ加古川(兵庫)で大きな壁に阻まれ続けてきた2人はそろってカマタマーレに加入し、今季で2年目。
下松が主将、神崎も副将としてチームを引っ張り、壁を乗り越えた。
>>2以降に続く
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