10/11/15 23:12:21 P
もし、入団交渉のオファーがなかったら、どうするのか―11月10日に行われた
『12球団合同トライアウト』で、そんな心苦しい質問もしなければならなかった。
限られたチャンスの中で、自分をアピールするのは難しい。だが同日、野球センス
の高さを見せつけた急造バッテリーもいた。多田野数人投手(30=北海道日本ハム
ファイターズ)と、荒川雄太捕手(22=福岡ソフトバンクホークス)だ。トライアウト後の
囲み会見で、多田野はこう答えている。
―今日1日を振り返って?
「自分に力がないとは思っていません。まだ通用すると思って(トライアウトを)
受けました。そのアピールも出来たと思う」「今日もスピードはさほど出て
いなかったが、タイミングをずらしたりして、打ち損じを誘いました。まだ出来る。
シーズン中にやっていれば、こんなことにならなかったんですがね…」
多田野は打者4人と対戦し、三振1つを含む無安打。吉川元浩外野手(31)から奪った
三振はストレートだったが、バックスクリーンに表示された数値は135キロ。変化球を
2つ続けてからのストレート勝負であり、ウイニングショット前に放った『縦の緩い
変化球』がいかに効果的であったかを印象づけた。
一般論として、多田野のような技巧派投手をリードするのは難しい。まして、この
多田野のボールを受けた荒川は「年下」である。「荒川には感謝しています。荒川に
全てを任せて、こちらが(サインに)首を振ったら、すぐに球種を切り換えてくれました」。
多田野は荒川をそう評していた。
12日のスポーツメディアによれば、FAで正捕手・細川亨(30)を見送った埼玉西武が、
その荒川に「正式にオファーを出す」と伝えていた。荒川は本柳和也(34=オリックス)、
小林雅英(36=巨人)ともバッテリーを組んだが、本柳には内角中心の配球、小林に
対しては力勝負の投球をさせていた。配球の巧さが球団編成員の目に留まったの
だろう。しかし、それを見抜いた多田野も並の投手ではない。多田野は「もし、オファー
がなかったら?」の各メディアの質問に、「これから考えていきます。今のところは
(予定が)ないです…」と返し、唇を噛んだ。(一部略)
URLリンク(npn.co.jp)
URLリンク(npn.co.jp)