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世界に衝撃発進“アジアのクラシコ”
【金子達仁】2010年10月14日
【日本0-0韓国】忘れていた。いまやすっかり「今年一番はらわたが煮えくり返ったこと=尖閣諸島問題」に
なってしまっていたが、それまでは、5月の日韓戦、不甲斐(ふ が い)なく無残だったあの敗戦だったのだ。
なぜ、あのときのわたしはあんなにも頭に来てしまったのか。韓国もひどかったからだった。この程度の韓国に、
ホームで惨敗してしまうのか。そう思って泣きたくなったのだ。
なんという変わりようであることか。
いうまでもなく、日本は素晴らしかった。強烈なタテへの意欲を見せた長谷部は“キャプテン・ファンタス
ティック”と呼ばれたアイルランドの闘将ロイ・キーンの姿を彷彿(ほうふつ)とさせた。ここのところ香川に
話題を奪われがちだった本田は、現時点では格も実績も違うのだというところを強烈に見せつけた。ほぼすべての
日本選手が、かつてないほどの自信を胸にプレーしていることがよくわかった。
だが、素晴らしかったのは韓国も同様だった。朴智星だけ、という印象のあった5月のチームとは違い、
10月の彼らは肉体的、精神的にタフなだけでなく、頭脳的でもあることを証明した。前半、いいところなく
日本に押し込まれたにも関(かか)わらず、後半に入ると一気に巻き返すことができたのは、新監督が精神論を
振り回すタイプではないということの表れと見た。とにかく、日本がそうであるように、韓国もまた、自分たち
のスタイルと可能性に強い自信を持った、卑屈さとは無縁のチームになっていた。朴智星がいなくてもやれると
なると、これはどこの国にとっても相当に手ごわい相手になる。
アジアは、少なくとも東アジアは、これで新しい時代に突入した。
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