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「うちの子が指名された場合、契約金はいくらぐらいになりますか」―。
プロ注目の高校生スラッガーの父兄が、各球団のスカウトに我が子の“鑑定”を依頼しているという。
高校生ではトップレベルの実力と評判のこの選手。父親が事業に失敗したこともあり、家計は火の車だそうだ。
一時ベンチ入りメンバーから外れた際には、「ケガでもしたのか」「何か不祥事を起こしたらしい」などの
憶測が飛び交った。が、真相は学費未納でレギュラーを剥奪されたのである。
学費、寮費などの支払いが滞るようになったのは、その選手が２年に進級してから。度重なる催促を
受けながらも一向に払おうとしないため、学校側は業を煮やして部活動の停止処分を下したのだ。
学校側の対応に父親は大慌て。練習はおろか試合への出場を禁止されれば、プロのスカウトの目に
留まる機会も減る。評価のしようがないため、指名を回避する球団が出てくる恐れもある。息子をプロに
行かせて大金を稼がせようとソロバンをはじいていた父親は学校側に土下座してこう頼み込んだという。
「未払いの学費は契約金が入ったら、お支払いしますから、何とか息子に野球を続けさせてやって下さい」
この親子、１０月のドラフト指名を首を長くして待っている。
（日刊ゲンダイ2010年9月14日掲載）
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