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(>>1の続き)
自宅マンションに設けられた共同の大浴場で、間違えて他人の着替えを持って帰ってしまった。「ポケットには
カギも入っていて大騒ぎになりました。とても迷惑をかけました」
兄が経営する居酒屋を手伝っていて、客に「けんか売ってんのか」とどなられた。障害の影響で左の視野が
狭く、上目遣いになるのだ。「ホンマに不便です。不自由なことがいっぱいあります」
でも、負けない。馬と並走して騎手にインタビューする「馬上インタビュアー」を目指し、週1回乗馬クラブに通う。
体力をつけるためのマラソンも続けている。
「外で風に吹かれたり、花を摘んだり、人と出会ったり。すべてが僕にパワーをくれます」。今、生きている
ことへの感謝と喜びの気持ちを忘れないという。
最前列で聞いていた中学時代のバスケットボール部顧問の宮井恒典教諭は「夢を持って頑張っている姿に
感心した。後輩たちにもぜひ伝えたい」と話した。由美子さんは「特別な障害ではなく、誰にでも起こりうる
後遺症。人と人とのかかわりがリハビリにつながることを知ってほしい」と期待を込めた。
講演の最後で常石さんは、こう呼びかけた。「リハビリに励むことができるのは、母を泣かせたくないからです。
皆さんもこれからの人生、母親を泣かせないよう頑張って下さい」。会場からは惜しみない拍手が送られた。