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■ドイツW杯の日本代表との違い
―中田さんがいた〇六年ドイツ大会の日本代表と今回の日本代表、両者の違いはどこにあるんでしょうか。
「個人個人の力という意味では、〇六年が今回に劣っていたとは思いません。あのチームも十分に上位を狙え
るポテンシャルは持っていました。しかし一言でいうならば、あのときの日本代表はチームではなかった。個人
個人が好きなプレーをしているけど、そこに責任はなかった。それぞれの選手がチームのなかでやるべきことを
やるという、ごく当たり前のことができていなかったように思います。
もしかしたらそれは『覚悟』の違いかもしれません。今回は直前に追い込まれたことによってチームを見直す
必要に迫られ、そのなかで意思統一が図られて結束も固まった。それぞれの選手に『やらなければならない』と
いう覚悟が生まれているように思えます。ところが〇六年にはそんなチャンスはなかった。そこが両者の成績の
差に繋がっている気がします」
―日本代表としての覚悟の差ということでしょうか?
「そうですね。個人的な思いでいえば、日本代表とはサッカー選手の代表ではなく、すべての日本の国民の代表
なんです。これは他の国でも同じで、四年に一度のワールドカップが世界中でこれだけ盛り上がるのも、選手た
ちが国を代表している存在だからなのではないでしょうか。
僕のなかでこの日本国民を代表しているという思いは出場を重ねるごと、年齢を重ねるごとに大きくなっていき
ました。サッカーをするということにおいては、クラブチームでも代表チームでも変わることはありません。どんな
試合でもベストを尽くして勝利を目指すのはプロとして当然だと思います。ただワールドカップはやはり別物。国を
代表して戦うなんて、そうそうできる経験ではありませんし、これほど誇らしいことはありません。今にして思えば、
僕が一番自分が日本人であることを感じていたのがワールドカップだったかもしれません」
▼ソース一部抜粋 中田英寿 攻める日本に明日を見た! 文藝春秋2010年8月号 (期間限定につき今は見れません)
URLリンク(bunshun.jp)
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