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>>862
羽生善治氏が語る「将棋とサッカーの共通点」
URLリンク(hobby.nikkei.co.jp)
■サッカーと将棋
羽生 将棋の対局では、自分が少し有利という場面が一番迷う。多少不利か明らかに劣勢のときは、
思い切ったことができる。将棋を指していて精神的に大変なのは少しリードしているときだ。
サッカーでいえば、1点リードで残り30分とか20分という場面。指揮官にとって一番悩ましいし、実力も問われる。
手堅くいくか、はっきり決着をつけるか。ある時点では必ず決断しなければならない。
今年のワールドカップを見ていて、強豪国はうまく時間をつぶしてちゃんと勝つと思った。そこが歴史の差だと。
■小さなミスが命取り
羽生 スピード重視という点では、将棋の戦術変化とサッカーは全く同じですね。
■玉の守りは金銀3枚
羽生 サッカーのスリーバックとかフォーバックとは、将棋の守りと同じ。「玉の守りは金銀3枚」という格言がある。
金銀3枚で守るか4枚で守るか。相手の動きを見ながら、自分の陣形を決めるところは似ている。
攻撃的にすれば攻めがうまくいく確率は高くなるが、守りは薄くなる。
ラインの押し上げは、位を取ることに似ていて、隙間ができるから狙われやすい。
いまの将棋で一番の要素はいかに主導権を取るか。主導権を取れば、次から次にうまいサイクルに入る。
だから、差し手争いに大きな力を注ぐ。
■「と金」活用術
羽生 日本の将棋は海外の同じようなゲームに比べて駒の力を弱くした。突出した強さを持っている駒はない。
駒の強さのバラツキはなくして、その代わりに再利用のルールを作った。
あまり突出した人をつくらずに総合力で、という考え方があるのではないか。
将棋のコツはと金を作ること。と金は取られても歩だから、実は最強の駒。プロも対局で一番考えるのは、
いかにしてと金を作るか。駒の価値としては、「と金」は「金」の3倍ぐらいある。