10/07/02 17:07:45 0
日本は、参加32カ国中で最低の準備しかできなかったチームだった。
チームのやり方は、大会直前になって大きく変わった。積み重ねてきたものを捨て、
付け焼き刃で本番に突入した。それでいながらのベスト16進出は、
日本選手のポテンシャルが、日本人が考えていた以上に高いところにあることを
証明したといっていい。選手たちには、心からねぎらいの言葉を贈りたいと思う。
だが、ここが限界だった。
いかにして点を取るかという共通の認識を持てないまま、日本は本大会に臨んでいた。
それでいながら4点を挙げることができたのは、大久保と松井、2人の九州男児が
素晴らしく好調だったからである。個人で組織に穴をあける2人の存在こそが、
アーリークロスという武器を捨てた日本にとっての新たな、そしてほとんど唯一の武器だった。
パラグアイは、そのことをよく理解していた。そして、大久保と松井は、明らかに疲弊していた。
唯一の武器を研究され、かつ消耗させてしまっていた日本に、
相手を脅かす手段は残されていなかった。
サッカーには、2種類の勝者がある。強いから勝った者と、ついていたから勝った者、である。
この日のパラグアイは、マルティノ監督自身が認めた通り、後者として8強に進んだ。
だが、そもそもは日本も、後者として決勝トーナメントに進出してきたことを忘れてはならない。
強いから、素晴らしいサッカーをやったからベスト16に入ったのではない。
海外のW杯で初めて勝利をつかんだことで、選手たちは大きな自信をつかんだことだろう。
憧(あこが)れるだけだった欧米の列強が、手の届く位置にあることも認識できたはず。
それは、今後の日本サッカーにとって大きな財産となる。
(続く)
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