【神々の】ガロア生誕200周年記念スレ【愛でし人】at MATH
【神々の】ガロア生誕200周年記念スレ【愛でし人】 - 暇つぶし2ch214:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/08 22:53:13.62
定義 86
A を環とし、A は斜体(>>199) D を部分環(>>)として含むとする。
このとき環準同型 ψ:Z → Ω が一意に存在する(ψ(1) = 1 と仮定する)。
Ker(ψ) は 0 または pZ である(p は素数)。
このとき A の標数をそれぞれ 0 または p と定義する。
A の標数を char(A) と書く。

D の中心 C は可換体であり、ψ(Z) は C に含まれる。
ψ(Z) の C における商体は素体(>>213)である。
これを A の素体と呼ぶ。
A の素体は char(A) = 0 のとき有理数体に同型であり、
char(A) = p > 0 のとき Z/pZ に同型である。
A の素体は A の最小の部分斜体である。

215:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/08 22:57:01.96
>>214への補足

A の素体は A の中心に含まれる。

216:132人目の素数さん
11/11/08 23:35:16.85
ここでやってくれ。

体論 Part 1
スレリンク(math板)

217:132人目の素数さん
11/11/08 23:35:49.35
>>215
続きはここです。

218:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/08 23:58:22.65
命題 87(二項定理)
A を可換環とし、x, y を A の元とする。
このとき、任意の整数 n ≧ 0 に対して
(x + y)^n = Σ[0 ≦ k ≦n] C(n. k)x^ky^(n-k) となる。
ここで、C(n. k) = n!/(n-k)!k! である。

証明
良く知られているので省略する。

219:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 00:15:31.84
命題 88
A を可換環で抽象体(>>197)を部分環として含むとする。
さらに A の標数(>>214)は p > 0 とする。
このとき A の任意の元 a, b に対して (a + b)^p = a^p + b^p である。

証明
>>218より、(a + b)^p = Σ[0 ≦ k ≦ p] C(p. k)a^kb^(p-k)

ここで、C(p. k) = p!/(p-k)!k! である。
即ち、C(p. k)k! = p!/(p-k)!
1 ≦ k ≦ p - 1 のとき p!/(p-k)! は p で割れるから C(p. k)k! ≡ 0 (mod p)
一方、k! は p で割れないから C(p. k) ≡ 0 (mod p) である。
よって、C(p. k)a^kb^(p-k) = 0 である。
よって、(a + b)^p = a^p + b^p である。
証明終

220:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 00:23:42.72
定義 89
A を可換環で抽象体(>>197)を部分環として含むとする。
さらに A の標数(>>214)は p > 0 とする。
A の元 a に a^p を対応させる写像を ψ とする。
>>219より A の任意の元 a, b に対して (a + b)^p = a^p + b^p である。
さらに (ab)^p = (a^p)(b^p) であり、1^p = 1 であるから
ψ は A の自己準同型である。
これを A のFrobenius自己準同型と呼ぶ。

221:132人目の素数さん
11/11/09 00:28:28.52
こいつキチガイだろw

222:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 00:55:10.40
定義 90
K を体(>>82)とする。
K[X] における全ての既約多項式が分離的(>>193)なとき K を完全体と呼ぶ。

223:132人目の素数さん
11/11/09 01:05:28.75
おなかごろごろ、糞死体

224:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 01:11:29.28
命題 91
K を体(>>82)とする。
f(X) ∈ K[X] を定数でない多項式とする。
f’(X) を f(X) の導多項式(>>182)とする。
char(Ω) (>>192) = 0 であれば f’(X) ≠ 0 である。

証明
deg f(X) = n とし、
f(X) = a_nX^n + a_(n-1)X^(n-1) + ... + a_1X + a_0 とする。
f’(X) = na_nX^(n-1) + (n-1)a_(n-1)X^(n-2) + ...+ 2a_2X + a_1 である。
a_n ≠ 0 であり、char(Ω) = 0 であるから na_nX^(n-1) ≠ 0 である。
よって、f’(X) ≠ 0 である。
証明終

225:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 01:23:01.38
命題 92
K を体(>>82)とする。
char(Ω) (>>192) = 0 であれば K は完全体(>>222)である。

証明
f(X) ∈ K[X] を任意の既約多項式とする。
f’(X) を f(X) の導多項式(>>182)とする。
>>224より、f’(X) ≠ 0 である。
deg f’(X) < deg f(X) であるから f’(X) は f(X) で割り切れない。
よって、f(X) と f’(X) は互いに素である。
よって、>>194より、f(X) は分離的(>>193)である。
よって、K は完全体(>>222)である。
証明終

226:β
11/11/09 01:42:00.57
 くだらん 塾の教科書でもかいてるのか?

227:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 09:30:46.00
>>214の修正
>このとき環準同型 ψ:Z → Ω が一意に存在する(ψ(1) = 1 と仮定する)。

Z を有理整数環とすると、環準同型 ψ:Z → A が一意に存在し、
ψ(Z) は D に含まれる。

228:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 09:42:31.44
命題 93
K を標数 p > 0 の抽象体(>>197)とする。
f(X) ∈ K[X] を多項式とする。
f’(X) を f(X) の導多項式(>>182)とする。
f’(X) = 0 なら f(X) ∈ K[X^p] である。

証明
f(X) = a_nX^n + a_(n-1)X^(n-1) + ... + a_1X + a_0 = Σa_iX^i とする。
f’(X) = Σia_iX^(i-1) = 0
よって、各 i、0 ≦ i ≦ n に対して ia_i = 0 である。
よって、a_i ≠ 0 のとき i は p の倍数である。
よって、f(X) は X^p の多項式である。
証明終

229:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 09:51:20.72
記法
A を標数(>>214) p > 0 の可換環とする。
ψ を A のFrobenius自己準同型とする。
ψ(A) を A^p と書く。
さらに任意の整数 n ≧ 0 に対して ψ^n(A) を A^(p^n) と書く。
但し、n = 0 のとき ψ^n(A) = A とする。

230:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 10:03:34.80
命題 94
K を標数 p > 0 の抽象体(>>197)で K = K^p (>>229) とする。
f(X) ∈ K[X] を多項式とする。
f’(X) を f(X) の導多項式(>>182)とする。
f’(X) = 0 なら f(X) ∈ (K[X])^p (>>229) である。

証明
>>228 より f(X) = g(X^p) となる g(X) ∈ K[X] がある。
K = K^p であるから g(X) の各係数の p 乗根が K に存在する。
g(X) の各係数をその p 乗根で置き換えた多項式を h(X) とする。
>>219より (h(X))^p = g(X^p) である。
よって、f(X) = (h(X))^p ∈ (K[X])^p
証明終

231:132人目の素数さん
11/11/09 10:28:31.84
削除対象アドレス
スレリンク(math板:130-138番)
スレリンク(math板:142-156番)
スレリンク(math板:159-166番)
スレリンク(math板:171-178番)
スレリンク(math板:180-195番)
スレリンク(math板:197番)
スレリンク(math板:201番)
スレリンク(math板:204番)
スレリンク(math板:206番)
スレリンク(math板)
スレリンク(math板:213-215番)
スレリンク(math板:218-220番)
スレリンク(math板:222-225番)
スレリンク(math板:224-230番)

削除理由・詳細・その他:
5. 掲示板・スレッドの趣旨とは違う投稿
6. 連続投稿・重複

232:132人目の素数さん
11/11/09 10:46:45.59
>>Kummer
ださっ…
しかも間違いだらけやし

233:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 10:47:53.27
命題 95
Ω(>>82)の標数(>>192)を p > 0 とする。
K を体(>>82)とする。
a を K の元で K^p (>>229)に含まれないとする。
このとき任意の整数 e ≧ 0 に対して X^(p^e) - a は K[X] で既約である。

証明(Bourbaki)
f(X) = X^(p^e) - a とおく。
f(X) の Ω における任意の根を α とする。
可換環 Ω[X] の標数(>>214)は p であるから
>>219を繰り返し使って (X - α)^(p^e) = X^(p^e) - α^(p^e) = f(X)
α の K 上の最小多項式(>>116)を g(X) とする。
f(X) = g(X)h(X) となる h(X) ∈ K[X] がある。 g(X) はモニック(>>115)だから
h(X) の次数 ≧ 1 なら α は h(X) の根であるから h(x) は g(x) で割り切れる。
よって、f(X) = (g(X)^2)r(X) となる r(X) ∈ K[X] がある。
以上を繰り返して、f(X) = c(g(X))^q となる c ∈ K と整数 q ≧ 1 がある。
g(X) はモニック(>>115)だから c = 1 である。
よって、f(X) = (g(X))^q
q は p^e の約数であるから q = p^s となる整数 s で 0 ≦ s ≦ e となるものある。
g(X) の定数項を c とすると c^q = -a である。
a は K^p (>>229)に含まれないから q = 1 でなければならない。
よって、f(X) = g(X) である。
証明終

234:132人目の素数さん
11/11/09 10:50:19.59
経済学板の「経済学の数学の使い方が気持ち悪い」スレに行ってみて下さい。
経済学=数学らしいです。 

235:132人目の素数さん
11/11/09 10:53:44.03
>>Kummer
被災者の方への謝罪は済んだのでしょうか?

236:132人目の素数さん
11/11/09 10:55:37.58
>>231
>5. 掲示板・スレッドの趣旨とは違う投稿

ガロア生誕200周年記念スレなので彼の業績であるガロア理論を紹介しています。

237:132人目の素数さん
11/11/09 10:58:01.73
おまえは相手を無視して一方的に自分のノート貼ってるだけだ。
自分のブログか専用スレでやれ阿呆。

238:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 11:33:58.41
命題 96
Ω(>>82)の標数(>>192)を p > 0 とする。
体(>>82) K が完全体(>>222)であるためには K = K^p (>>229)が必要十分である。

証明
必要性:
K ≠ K^p とする。
K の元 a で K^p に含まれないものがある。
>>233より X^p - a は K[X] で既約である。
X^p - a の Ω における任意の根を α とする。
可換環 Ω[X] の標数(>>214)は p であるから
>>219よりを X^p - a = (X - α)^p
よって、X^p - a は分離的(>>193)ではない。
よって、K は完全体でない。

十分性:
K = K^p とする。
f(X) を K[X] の任意の既約多項式とする。
f’(X) を f(X) の導多項式(>>182)とする。
f’(X) = 0 なら、>>230より f(X) = (g(X))^p となる g(X) ∈ K[X] がある。
しかし、f(X) は既約だからこれは不可能である。
よって、f’(X) ≠ 0 である。
deg f’(X) < deg f(X) であるから f’(X) は f(X) で割れない。
f(X) は既約だから、f(X) と f’(X) は互いに素である。
よって、>>194より、f(X) は分離的(>>193)である。
よって、K は完全体である。
証明終

239:132人目の素数さん
11/11/09 11:36:41.24
>>237
書いてある内容に関する質問や誤りの指摘には返事をします。

240:132人目の素数さん
11/11/09 11:37:03.59
この特別な年にみんなでGalois理論を学ぶ事は非常に素晴らしい事だと思います。
僕はKummer氏にこのスレで続けて欲しいです。

241:132人目の素数さん
11/11/09 11:41:04.38
うんこ

242:132人目の素数さん
11/11/09 11:41:40.98
巣へカエレ

【Kummer's】代数的整数論024【Mathematical Note】
スレリンク(math板)


243:132人目の素数さん
11/11/09 11:50:50.61
これが数学オタクの成れの果てだ
学生はよく見ておけよ、こんなやつになっちゃだめだ

244:132人目の素数さん
11/11/09 11:56:53.38
ポスト無し、就職無し、ペーパー書けない、出版出来ない・・・

245:132人目の素数さん
11/11/09 11:59:08.15
クマってTeX分からんらしいよ。

246:132人目の素数さん
11/11/09 13:20:50.10
命題 97(完全体でない例)
Ω(>>82)の標数(>>192)を p > 0 とする。
K を体(>>82)とする。
t ∈ Ω を K 上超越的(>>89)とする。
このとき t は (K(t))^p (>>229)に含まれない。
よって、>>238より K(t) は完全体ではない。

証明
t ∈ (K(t))^p とする。
K[t] (>>91)の元 f と g があり t = (f/g)^p となる。
t は K 上超越的だから K[t] は多項式環 K[X] に同型である。
よって、f と g は t の多項式と見なしてよい。
よって、f と g は互いに素と仮定してよい。
よって、f^p と g^p も互いに素である。
t(g^p) = f^p であるから t は f^p で割れる。
よって、f は定数、即ち K の元である。
よって、t(g^p) も K の元であるが、これは不可能である。
証明終

247:132人目の素数さん
11/11/09 13:46:56.98
定義 98
K を体(>>82)とする。
α ∈ Ω(>>82) を K 上代数的(>>89)とする。
α の K 上の最小多項式(>>116)が分離的(>>193)なとき
α を K 上分離的であるという。

248:132人目の素数さん
11/11/09 13:55:22.53
定義 99
L/K を代数的拡大(>>90)とする。
L の各元が K 上分離的(>>247)なとき L は K 上分離代数的または単に K 上分離的という。
このとき L/K は 分離代数的または分離的という。
さらに L/K が有限なとき L/K は有限分離的という。

249:132人目の素数さん
11/11/09 14:45:11.10
次の命題はGaloisの方程式論において重要である。

命題 100
K を体(>>82)とする。
f(X) ∈ K[X] を定数でない多項式とする。
f の Ω(>>82) における全ての根の集合を H = {α_1、...、α_n} とする。
ここで、α_1、...、α_n は互いに異なるとする。
L = K(α_1、...、α_n) (>>91)とおく。
即ち L は f(X) の最小分解体(>>149)である。
σ を Aut(L/K) (>>123) の任意の元とすると σ は H の置換を引き起こす。
よって、群の準同型 ψ:Aut(L/K) → S(H) が得られる。
ここで、S(H) は H 上の置換全体のなす群、即ち H 上の対称群である。
このとき、ψ は単射である。
よって、Aut(L/K) は有限群であり、|Aut(L/K)| ≦ n! である。

証明
各 α_i ∈ H は f(X) の根だから f(α_i) = 0
よって、σ(f(α_i)) = f(σ(α_i)) = 0
よって、σ(α_i) ∈ H である。
よって、σ(H) ⊂ H
σ は単射で H は有限集合だから σ(H) = H である。
よって、σ は H の置換を引き起こす。
これから群の準同型 ψ:Aut(L/K) → S(H) が得られることは明らかである。
σ ∈ Ker(ψ) とする。
各 α_i ∈ H に対して σ(α_i) = α_i である。
L の任意の元 x は α_1、...、α_n の K 係数の有理式 P(α_1、...、α_n) で表されるから
σ(x) = σ(P(α_1、...、α_n)) = P(σ(α_1)、...、σ(α_n)) = P(α_1、...、α_n) = x
よって、σ = 1 である。
よって、ψ は単射である。
|S(H)| = n! であるから |Aut(L/K)| ≦ n! である。
証明終

250:数学要努力者 里(サト) ◆PUHk/ACHXc
11/11/09 15:00:18.83
エバリスト・ガロワ(蠍座?)10月25分生まれとは知りませんでした。
本日、ヘルマン ワイル先生(蠍座)の生誕記念。
野口英世先生(福島県ご出身)も本日。

俺も今日です。(某数学団体会費未納反省。某通信制大学、学費2期未納反省。)

251:132人目の素数さん
11/11/09 15:21:11.83
定義 101
分離的(>>248)な正規拡大(>>163)をGalois拡大という。
L/K がGalois拡大のとき Aut(L/K) (>>123) を L/K のGalois群と言い、G(L/K) と書く。

252:132人目の素数さん
11/11/09 15:25:52.56
なんで拡大を正規やら分離的やらに限定しないといけないの?

253:132人目の素数さん
11/11/09 15:34:51.84
命題 102
L/K を有限(>>87)な正規拡大(>>163)とする。
このとき、次数1以上の f(X) ∈ K[X] があり、
L は f(X) の最小分解体(>>149)である。

証明
L/K は有限であるから L = K(α_1、...、α_n) (>>91) と書ける。
各 α_i に対して f_i(X) を α_i の K 上の最小多項式(>>116)とする。
L/K は正規拡大であるから、各 f_i は L で分解する。
よって、f(X) = Πf_i(X) とおけば L は f(X) の最小分解体である。
証明終

254:132人目の素数さん
11/11/09 15:39:12.69
>>252
後で説明します。

255:132人目の素数さん
11/11/09 15:40:13.38
| ̄| ∧∧
ニニニ(゚Д゚∩コ
|_|⊂  ノ
   / 0
   し´

えっ…と、
糞スレはここかな…、と
 ∧∧ ∧∧
∩゚Д゚≡゚Д゚)| ̄|
`ヽ   /)ニニニコ
  |_ i~  |_|
  ∪ ∪


  ∧∧ ミ ドスッ
  (  ) _n_
  /  つ 終了|
~′ /´  ̄|| ̄
 ∪∪   ||_ε3
      ゙゙゙゙


256:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 15:42:10.76
以下のレスにハンドルを入れ忘れた。
後の検索に便利なように指摘しておく。
>>246
>>247
>>248
>>249
>>251
>>253

257:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 15:47:08.75
命題 103
L/K を有限(>>87)な正規拡大(>>163)とする。
このとき、Aut(L/K) は有限群である。

証明
>>253より、次数1以上の f(X) ∈ K[X] があり、
L は f(X) の最小分解体(>>149)である。
よって、>>249より、Aut(L/K) は有限群である。
証明終

258:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 15:51:12.43
命題 104
L/K を有限(>>87)なGalois拡大(>>251)とする。
このとき、G(L/K) (>>251) は有限群である。

証明
L/K は有限(>>87)な正規拡大(>>163)であるから>>257より G(L/K) = Aut(L/K) は有限群である。
証明終

259:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 20:26:20.55
命題 105
K と L を体(>>82)とし、σ:K → L を同型(>>121)とする。
f(X) ∈ K[X] を定数でない多項式とする。
σf(X) ∈ L[X]を f(X) の各係数にσを作用させた多項式とする。
f(X) の Ω(>>82) における根全体の集合を S とする。
σf(X) の Ω における根全体の集合を S_σ とする。
このとき |S| = |S_σ| (>>180)である。

証明
E を f(X) の最小分解体(>>149)とする。
F を σf(X) の最小分解体とする。
>>175より、同型 τ:E → F で σ の拡張となっているものが存在する。

S = {α_1、...、α_r} とし、f(X) = Π(X - α_i)^(m_i) とする。
>>143より、環としての同型 ψ:E[X] → F[X] で
g(X) ∈ K[X] のとき ψ(g(X)) = τg(X) となるものが一意に存在する。
ここで、τg(X) は g(X) の各係数にτを作用させたものである。
σf(X) = ψ(f(X)) = Π(X - τ(α_i))^(m_i)
よって、S_σ = {τ(α_1)、...、τ(α_r)}
よって、|S| = |S_σ| である。
証明終

260:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/09 22:04:33.63
命題 106
K ⊂ M ⊂ L を体(>>82)の拡大列とする。
L/K が分離代数的(>>248)なら M/K と L/M も分離代数的である。

証明
M/K が分離代数的なことは自明である。
任意の α ∈ L に対して f(X) を α の K 上の最小多項式(>>116)とする。
f(α) = 0 で f(X) ∈ M[X] であるから α は M 上代数的(>>89)である。
g(X) を α の M 上の最小多項式(>>116)とする。
f(α) = 0 で f(X) ∈ M[X] であるから M[X] において f(X) は g(X) で割れる。
f(X) は分離的(>>193)であるから g(X) も分離的である。
よって、α は M 上分離的である。
よって、L/M は分離代数的である。
証明終

261:132人目の素数さん
11/11/10 08:49:30.28
    ∩___∩
    | ノ      ヽ
   /  ●   ● |   ちょっと通るクマ-ね
   |    ( _●_)  ミ
  彡、   |∪|  、`
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   i     \ ::::/ クマ-
   \     |::/
     |\_//
     \_/


262:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 09:04:52.73
定義 107
L/K を体の拡大(>>82)とする。
σ:K → Ω (>>82) を埋め込み(>>121)とする。
埋め込み:L → Ω で σ の拡張となっているものを σ-埋め込みと言う。
σ-埋め込み:L → Ω 全体の集合を E(σ、L/K) と書く。
σ が K の各元を動かさないとき E(σ、L/K) を E(L/K) と書く。
即ち、E(L/K) は K-埋め込み(>>122):L → Ω 全体の集合である。

263:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 09:23:27.86
命題 108
K を体(>>82)とし、σ:K → Ω (>>82) を埋め込み(>>121)とする。
α ∈ Ω を K 上代数的(>>89)とする。
f(X) を α の K 上の最小多項式(>>116)とする。
f(X) の Ω における根全体の集合を S とする。
このとき、|E(σ、K(α)/K)| = |S| である。

証明
σf(X) を f(X) の各係数にσを作用させた多項式とする。
σf(X) の Ω における根全体の集合を S_σ とする。
>>165より S_σ の任意の元 β に対して τ(α) = β となる τ ∈ E(σ、K(α)/K) が唯一存在する。
逆に任意の τ ∈ E(σ、K(α)/K) に対して
f(α) = 0 より τ(f(α)) = σf(τ(α)) = 0
よって、τ(α) ∈ S_σ
よって、|E(σ、K(α)/K)| = |S_σ| である。
一方、>>259より |S| = |S_σ| である。
よって、|E(σ、K(α)/K)| = |S|
証明終

264:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 09:40:58.92
命題 109
K を体(>>82)とし、α ∈ Ω を K 上代数的(>>89)とする。
このとき、|E(K(α)/K)| ≦ [K(α) : K] である。
ここで、等号が成り立つためには α が分離的(>>247)であることが必要十分である。

証明
f(X) を α の K 上の最小多項式(>>116)とする。
f(X) の Ω における根全体の集合を S とする。
>>263より、|E(K(α)/K)| = |S| である。
|S| ≦ deg f(X) であるが >>120より、deg f(X) = [K(α) : K] である。
よって、|E(K(α)/K)| ≦ [K(α) : K] である。

α が分離的なら |S| = deg f(X) であるから |E(K(α)/K)| = [K(α) : K] である。
逆に α が分離的ないなら |S| < deg f(X) であるから |E(K(α)/K)| < [K(α) : K] である。
証明終

265:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 10:06:17.34
命題 110
L/K を有限拡大(>>87)とする。
σ:K → Ω (>>82) を埋め込み(>>121)とする。
このとき、|E(σ、L/K)| (>>262) ≦ [L : K] (>>87)である。

証明
L/K は有限であるから L = K(α_1、...、α_n) (>>91) と書ける。
n に関する帰納法による。
n = 1 のとき、α_1 の K 上の最小多項式(>>116) を f(X) とする。
f(X) の Ω における根全体の集合を S とする。
>>263より、、|E(σ、K(α_1)/K)| = |S| である。
|S| ≦ deg f(X) であるが >>120より、deg f(X) = [K(α_1) : K] である。
よって、|E(K(α_1)/K)| ≦ [K(α_1) : K] である。
よって、n = 1 のとき本命題は成り立つ。

n ≧ 2 とし、K_(n-1) = K(α_1、...、α_(n-1)) とおく。
|E(σ、K_(n-1)/K)| ≦ [K_(n-1) : K] と仮定する。

α_n の K_(n-1) 上の最小多項式(>>116) を g(X) とする。
g(X) の Ω における根全体の集合を S とする。
任意の τ ∈ E(σ、K_(n-1)/K) をとる。
>>263より、|E(τ、L/K)| = |S| である。
よって、|E(τ、L/K)| は τ ∈ E(σ、K_(n-1)/K) の取り方によらず一定の値 |S| を取る。
よって、
|E(σ、L/K)|
= |S| |E(σ、K_(n-1)/K)|
≦ (deg g(X))|E(σ、K_(n-1)/K)|   ← |S| ≦ deg g(X) より
≦ (deg g(X))[K_(n-1) : K]   ← 帰納法の仮定 |E(σ、K_(n-1)/K)| ≦ [K_(n-1) : K] より
= [L : K_(n-1)][K_(n-1) : K]   ← >>120より
= [L : K]   ← >>88より
証明終

266:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 11:35:34.26
命題 111(Lang)
L/K を有限拡大(>>87)とする。
σ:K → Ω (>>82) と τ:K → Ω を埋め込み(>>121)とする。
>>265より、E(σ、L/K) と E(τ、L/K) は有限集合である。
このとき、|E(σ、L/K)| = |E(τ、L/K)| である。

証明
L/K は有限であるから L = K(α_1、...、α_n) (>>91) と書ける。
各 α_i の K 上の最小多項式(>>116) を f_i(X) とし、f(X) = Πf_i(X) とおく。
σf(X) と τf(X) をそれぞれ f(X) の各係数にσとτを作用させた多項式とする。
f(X) の K 上の最小分解体(>>149)を M とする。
M_σ と M_τ をそれぞれ σf(X) と τf(X) の最小分解体とする。
各 i に対して f_i(α_i) = 0 であるから f(α_i) = 0
よって、α_i ∈ M よって、L ⊂ M である。
さらに、任意の ρ ∈ E(σ、L/K) に対して ρ(f(α_i)) = σf(ρ(α_i)) = 0
よって、ρ(α_i) ∈ M_σ、よって、ρ(L) ⊂ M_σ である。
同様に、任意の π ∈ E(τ、L/K) に対して π(L) ⊂ M_τ である。

τσ^(-1):σK → τK は同型である。
よって、>>175より、同型 λ:M_σ → M_τ で τσ^(-1) の拡張となっているものが存在する。
ρ ∈ E(σ、L/K) を任意に取る。
上で示したように ρ(L) ⊂ M_σ であるから埋め込み λρ:L → M_τ が定義出来る。
任意の x ∈ K に対して λρ(x) = λσ(x) = τσ^(-1)σ(x) = τ(x)
よって、λρ ∈ E(τ、L/K) である。
ρ ∈ E(σ、L/K) に λρ ∈ E(τ、L/K) を対応させることにより
写像 ψ:E(σ、L/K) → E(τ、L/K) が得られる。

同様に π ∈ E(τ、L/K) に λ^(-1)π ∈ E(σ、L/K) を対応させることにより
写像 φ:E(τ、L/K) → E(σ、L/K) が得られる。
明らかに ψ と φ は互いの逆写像である。
よって、全単射 ψ:E(τ、L/K) → E(τ、L/K) が得られた。
証明終

267:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 11:41:55.83
定義 112
L/K を有限拡大(>>87)とする。
σ:K → Ω (>>82) を埋め込み(>>121)とする。
>>265より、E(σ、L/K) は有限集合である。
>>266より、|E(σ、L/K)| は σ に寄らず L/K のみで定まる。
この値を L/K の分離次数と呼び [L : K]_s と書く。

268:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 12:06:27.48
命題 113
K ⊂ L ⊂ M を体(>>82)の拡大列とし、M/K を有限拡大(>>87)とする。
このとき、[M : K]_s = [M : L]_s[L : K]_s である。

証明
σ:K → Ω (>>82) を任意の埋め込み(>>121)とする。
任意の τ ∈ E(σ、L/K) (>>262) に対して |E(τ、M/L)| = [M : L]_s である。
即ち、τ:L → Ω を拡張する埋め込み M → Ω の個数は τ に寄らず一定の値 [M : L]_s である。
よって、|E(σ、M/K)| = [M : L]_s|E(σ、L/K)|
即ち [M : K]_s = [M : L]_s[L : K]_s である。
証明終

269:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 12:48:07.96
命題 114
L/K を有限拡大(>>87)とする。
このとき、[L : K]_s ≦ [L : K] である。
ここで、等号が成り立つためには L/K が分離的(>>248)であることが必要十分である。

証明
[L : K]_s ≦ [L : K] は>>265で証明されている。
L/K が分離的なとき [L : K]_s = [L : K] を証明しよう。
L/K は有限であるから L = K(α_1、...、α_n) (>>91) と書ける。
n に関する帰納法による。
n = 1 のときは>>264より [L : K]_s = [L : K] である。
n ≧ 2 とし、K_(n-1) = K(α_1、...、α_(n-1)) とおく。
[K_(n-1) : K]_s = [K_(n-1) : K] と仮定する。
>>260より、L/K_(n-1) は分離的(>>248)であるから、α_n は K_(n-1) 上分離的(>>247)である。
L = K_(n-1)(α_n) に注意して、>>268>>264と帰納法の仮定から
[L : K]_s = [L : K_(n-1)]_s[K_(n-1) : K]_s = [L : K_(n-1)][K_(n-1) : K] = [L : K]

逆に [L : K]_s = [L : K] と仮定して L/K が分離的なことを証明しよう。
L/K が分離的でないとする。
K 上分離的でない α ∈ L が存在する。
>>264より、[K(α) : K]_s < [K(α) : K] である。

[L : K]_s
= [L : K(α)]_s[K(α) : K]_s  ← >>268による
≦ [L : K(α)][K(α) : K]_s  ← >>265より [L : K(α)]_s ≦ [L : K(α)]
< [L : K(α)][K(α) : K]
= [L : K]  ← >>88より
よって、[L : K]_s < [L : K] となって仮定に反する。
証明終

270:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 13:09:14.76
命題 115
L/K を体の拡大(>>82)とする。
α ∈ Ω(>>82) を K 上分離的(>>247)とする。
このとき α は L 上分離的である。

証明
>>260の証明と同様であるが一応証明する。
f(X) を α の K 上の最小多項式(>>116)とする。
f(α) = 0 で f(X) ∈ L[X] であるから α は L 上代数的(>>89)である。
g(X) を α の L 上の最小多項式(>>116)とする。
f(α) = 0 で f(X) ∈ L[X] であるから L[X] において f(X) は g(X) で割れる。
f(X) は分離的(>>193)であるから g(X) も分離的である。
よって、α は L 上分離的である。
証明終

271:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 13:23:23.47
命題 116
K を体(>>82)とし、α_1、...、α_n ∈ Ω を K 上分離的(>>247)とする。
このとき、K(α_1、...、α_n)/K は分離的(>>248)である。

証明
L = K(α_1、...、α_n) とおく。
>>269より [L : K]_s = [L : K] を証明すれば良い。

n に関する帰納法による。
n = 1 のとき、>>264より、[L : K]_s = [L : K] である。

n ≧ 2 とし、K_(n-1) = K(α_1、...、α_(n-1)) とおく。
[K_(n-1) : K]_s = [K_(n-1) : K] と仮定する。

L = K_(n-1)(α_n) である。
>>270より、α_n は K_(n-1) 上分離的(>>247)である。
よって、>>264より、[L : K_(n-1)]_s = [L : K_(n-1)] である。

よって、>>268より、
[L : K]_s = [L : K_(n-1)]_s[K_(n-1) : K]_s = [L : K_(n-1)][K_(n-1) : K] = [L : K]
証明終

272:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 13:36:15.65
定義 117
L/K を体の拡大(>>82)とする。
>>271より L の元で K 上分離的(>>247)なもの全体は体(>>82) M をなす。
M を K の L における相対分離的閉包または分離的閉包と言う。
明らかに K ⊂ M であり、M/K は分離的(>>248)である。
K の Ω(>>82) における相対分離的閉包を K の分離的閉包と言う。

273:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 13:57:37.23
命題 118
K を体(>>82)とし、S ⊂ Ω を K 上分離的(>>247)な元からなるある集合とする。
このとき、K(S)/K は分離的(>>248)である。

証明
K(S) の任意の元 α に対して S の有限部分集合 H があり、α ∈ K(H) となる。
>>271より、K(H)/K は分離的(>>248)である。
よって、α は K 上分離的である。
よって、K(S)/K は分離的である。
証明終

274:132人目の素数さん
11/11/10 14:14:30.60
クマはアク禁になるねw

275:132人目の素数さん
11/11/10 14:46:30.38
クマったクマったクマった

276:132人目の素数さん
11/11/10 15:04:47.04
Kummerの代数的整数論スレは現在パート24まである。
今後も続編が続くだろう。
この過去スレを見たいと思ってる人は多いし、実際金を出して見てる人もいるはず。
つまりKummerは2chの利益に貢献している。

277:132人目の素数さん
11/11/10 15:10:02.06
ガロア理論の主定理を最初にズバッと持ってきてくれないかな。
ボトムアップ方式だと話が長いから見ていて疲れるんだよなぁ。

278:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 15:31:34.88
>>277
Galoisの「方程式論」の主定理は>>85です。
現在、Galois理論の主定理または基本定理と呼ばれているのはこれとは違い
有限Galois拡大(>>251) L/K の中間体と G(L/K) (>>251) の部分群がある方法で1対1に
対応するというものです。これから>>85が得られます。
この定理の正確な記述は後で述べますが、ネット上、例えばwikipediaにも載ってます。

279:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 15:48:29.18
命題 119
K ⊂ L ⊂ M を体(>>82)の拡大列とする。
L/K と M/L がそれぞれ有限(>>87)かつ分離的(>>248)なら M/K も有限かつ分離的である。

証明
>>125より、M/K は有限である。
よって、>>268より、[M : K]_s = [M : L]_s[L : K]_s である。
一方、>>88より、[M : K] = [M : L][L : K]

>>269より、[M : L]_s = [M : L] かつ [L : K]_s = [L : K]
よって、[M : K]_s = [M : K]
よって、>>269より M/K は分離的である。
証明終

280:132人目の素数さん
11/11/10 16:14:28.24
>>Kummer
おまえ自分で体論のスレ立てたんだからそこでやれよ
ここは皆がガロアについて語るスレだからお前が私物化したらまずいだろボケ

281:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 16:21:03.75
命題 120
K ⊂ L ⊂ M を体の拡大列とする。
L/K と M/L が分離代数的(>>248)なら M/K も分離代数的である。

証明
任意の α ∈ M に対して f(X) を α の L 上の最小多項式(>>116)とする。
f(X) の係数全体の集合を S とする。
>>126より、K(S)/K は有限である。
K ⊂ K(S) ⊂ L で L/K は分離的(>>248)であるから K(S)/K は分離的である。

α の K(S) 上の最小多項式を g(X) とする。
f(X) ∈ K(S) であるから K(S)[X] において f(X) は g(X) で割れる。
f(X) は分離的(>>193)であるから g(X) も分離的である。
よって、α は K(S) 上分離的(>>247)である。
よって、>>271より、K(S)(α)/K(S) は分離的である。

K ⊂ K(S) ⊂ K(S)(α) に>>279を適用すれば K(S)(α)/K は分離的である。
よって、α は K 上分離的である。
α ∈ M は任意であったから M/K は分離的である。
証明終

282:132人目の素数さん
11/11/10 16:30:28.79
Kummerに遠慮せずにガロア関連の話題を振ればいいじゃん
話題がないなら無理して振る必要はないがw

283:仙石60サポータ
11/11/10 16:31:57.88
Kummerさんの記述も時々見てる。 質問があると理解もすすむのよろしく。

284:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 16:45:12.25
命題 121
体の分離代数的(>>248)な拡大(>>82)全体の集合 Ψ は正則(>>136)である。

証明
>>136の 1) は>>260>>281で証明されている。

>>136の 2) の証明:
E/K を分離代数的(>>248)な拡大(>>82)とし、F/K を K 上の任意の拡大(>>82)とする。
>>270より、E の各元は F 上分離的(>>247)である。
よって、>>273より EF = F(K) は K 上分離代数的である。
証明終

285:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 17:04:16.46
無限次元のGalois拡大(>>251)は近年重要度を増してきている。
よって、無限次元の代数的拡大に関する命題で有限次元の場合と同様に成り立つ命題
(例えば>>177とか>>281)については、なるべく有限次元に制限しないで述べることにしている。
ただし、ここでは>>85の証明が主な目標なので無限次元のGalois理論に深入りはしない予定である。

286:132人目の素数さん
11/11/10 17:41:20.18
無限次元のGalois理論についてもどんどんやって欲しいなぁ。
あと、K[x]とかK[x,y]みたいな関数体の拡大理論はどうなるの?

287:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 19:17:40.27
>>286
無限次元のGalois理論は代数的整数論のスレのpart 1に書いてあります。
一変数の関数体 K(X) の有限次代数拡大については代数的整数論のスレで扱う予定。
多変数の関数体 K(X_1、...X_n) の代数拡大については代数幾何の範囲なので
今のところ扱う予定はありません。

288:132人目の素数さん
11/11/10 21:35:52.59
>>287
レスどうも。期待しています!

289:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 22:22:10.16
命題 122
K を体(>>82)とし、S ⊂ Ω(>>82) を K 上代数的(>>89)な元からなるある集合とする。
このとき K[S] = K(S) (>>91) である。

証明
>>129より、任意の α ∈ K[S] ⊂ K(S) は K 上代数的(>>89)である。
よって、>>119より、K[α] = K(α) である。
よって、α ≠ 0 であれば 1/α ∈ K[α] ⊂ K[S]
よって、K[S] は体である。
よって、K[S] = K(S) である。
証明終

290:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 22:35:20.36
命題 123
K を体(>>82)とする。
E/K を任意の拡大(>>82)とし、F/K を代数的拡大(>>90)とする。
このとき、EF (>>132) = E[F] (>>91) である。
従って、>>133より、EF は α_1β_1 + ...+ α_nβ_n の形の元全体からなる。
ここで、α_1、...、α_n は E の元であり、 β_1、...、β_n は F の元である。

証明
F の各元は K 上代数的であるから E 上代数的である。
よって、>>289より EF = E[F] である。
証明終

291:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 22:42:35.64
定義 124
(K_i)、i ∈ I を体(>>82)の族とする。
各 K_i を含む最小の体>>82)を (K_i)、i ∈ I の合成体と言う。

292:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 23:00:21.26
命題 125
(K_i)、i ∈ I を体(>>82)の族とする。
K を (K_i)、i ∈ I の合成体(>>291)とする。
I の空でない有限部分集合全体の集合を Φ とする。
S ∈ Φ に対して (K_i)、i ∈ S の合成体を K_S とする。
このとき K = ∪{K_S; S ∈ Φ} である。

証明
L = ∪{K_S; S ∈ Φ} とおく。
S、T ∈ Φ とし、α ∈ K_S、β ∈ K_T とする。
αβ、α + β ∈ K_(S∪T) である。
α ∈ K_S、α ≠ 0 なら 1/α ∈ K_S
よって、L は体である。
各 K_i は L に含まれるから K ⊂ L である。
他方、S ∈ Φ のとき K_S ⊂ K であるから L ⊂ K である。
よって、K = L である。
証明終

293:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/10 23:13:13.74
定義 126
L/K を代数的拡大(>>90)とする。
E/K が正規拡大(>>163)となるような体(>>82)全体の集合を Ψ とする。
K~ を K の代数的閉包(>>128)とすると、K~/K は正規拡大(>>163)である。
よって、Ψ は空でない。
N = ∩{E; E ∈ Ψ} は体であり、N/K は正規拡大である。
N を L/K の正規閉包という。

294:仙石60
11/11/11 00:04:34.32
>>Kummer
じゃがあしい、黙っとれや!
しかも間違いだらけやんけ、数学をナメとんかお前はコラァ?

295:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 00:09:55.29
定義 127
L/K を代数的拡大(>>90)とする。
E(L/K) (>>262) の各元を L/K の共役写像、または L の(K 上の)共役写像または K-共役写像と言う。
各 σ ∈ E(L/K) に対して σ(L) を L の(K 上の)共役体または K-共役体 と言う。
σ(L)/K を L/K の共役と言う。

α ∈ L と各 σ ∈ E(L/K) に対して σ(α) を α の(K 上の)共役または K-共役と言う。

296:132人目の素数さん
11/11/11 00:16:27.76
>>Kummer
集合や位相空間を代数的整数論のスレで勉強する事は出来ますか?

297:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 00:27:14.86
>>296
代数的整数論のスレでは大学の数学科の1、2年次程度の知識を仮定しています。
つまり、集合、線型代数、微積分、位相空間、群、環、体の基本的知識を仮定しています。

298:132人目の素数さん
11/11/11 00:28:53.81
>>294 はβの仙石カタリ
相変わらず包茎βはくさいやつ

299:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 00:28:58.30
記法
K_1、K_2、...、K_n を体(>>82)の有限列とする。
K_1、K_2、...、K_n の合成体(>>291)を (K_1)(K_2)...(K_n) または Π(K_i; 1 ≦ i ≦ n)
または ΠK_i と書く。

300:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 00:36:04.59
記法
(K_i)、i ∈ I を体(>>82)の族とする。
I が有限集合のとき (K_i)、i ∈ I の合成体(>>291)を Π(K_i; i ∈ I) と書く。

301:132人目の素数さん
11/11/11 00:38:50.94
>>Kummer
そうですか。
書く予定は有りますか?

302:132人目の素数さん
11/11/11 00:48:01.46
             /ヽ       /ヽ
            /  ヽ      /  ヽ
  ______ /     ヽ__/     ヽ
  | ____ /           :::::::::::::::\
  | |       //       \  :::::::::::::::|
  | |       |  ●      ●    ::::::::::::::| 何ここ・・・
  | |      .|             :::::::::::::|
  | |       |   (__人__丿  .....:::::::::::::::::::/
  | |____ ヽ      .....:::::::::::::::::::::::<
  └___/ ̄ ̄       :::::::::::::::::::::::::|
  |\    |            :::::::::::::::::::::::|
  \ \  \___       ::::::::::::::::::::::::|


303:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 01:16:02.20
命題 128
L/K を有限(>>87)な拡大(>>82)とする。
L の K 上の共役体(>>295)全体の合成体(>>291)、即ち>>300の記法で Π(σ(L); σ ∈ E(L/K)) は
L/K の正規閉包(>>293)である。

証明
M = Π(σ(L); σ ∈ E(L/K)) とおく。
N を L/K の正規閉包とする。
任意の α ∈ L に対して、その K 上の最小多項式(>>116)を f(X) とする。
各 σ ∈ E(L/K) (>>262) に対して σ(α) は f(X) の根であるから σ(α) ∈ N である。
よって、σ(L) ∈ N
よって、M ⊂ N である。
次に、任意の τ ∈ E(M/K) (>>262) に対して τ(M) ⊂ M を証明しよう。
>>265より、E(L/K) は有限集合である。
E(L/K) = {σ_1、...、σ_n} とする。
>>290より、M は σ_1(x_1)...σ_n(x_n) の形の元の有限和である。
ここで、x_1、...、x_n は L の元である。

各 σ_i に対して σ_i(L) ⊂ M であるから τσ_i が定義される。
τσ_i ∈ E(L/K) である。
τσ_i = τσ_k とする。
任意の x ∈ L に対して τσ_i(x) = τσ_k(x) である。
τ は単射であるから σ_i(x) = σ_k(x) である。
よって、σ_i = σ_k である。
よって、{τσ_1、...、τσ_n} = {σ_1、...、σ_n} である。
よって、x_1、...、x_n を L の元としたとき
τ(σ_1(x_1)...σ_n(x_n)) = τσ_1(x_1)...τσ_n(x_n) は M に含まれる。
よって、τ(M) ⊂ M である。
よって、>>154より τ(M) = M である。
よって、>>166より M/K は正規拡大である。
よって、N ⊂ M である。即ち N = M である。
証明終

304:132人目の素数さん
11/11/11 07:05:40.86
>>Kummer
うるさい

305:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 07:51:27.97
命題 129
L/K を有限(>>87)な拡大(>>82)とする。
L = K(α_1、...、α_n) (>>91)とする。
各 α_i の K 上の最小多項式(>>116)を f_i(X) とする。
f(X) = Πf_i(X) とおく。
このとき f(X) の K 上の最小分解体(>>149) M は L/K の正規閉包(>>293)である。

証明
N を L/K の正規閉包とする。
>>166より、M/K は正規である。
L ⊂ M であるから N ⊂ M である。
他方、各 f_i(X) は N で分解(>>162)するから M ⊂ N である。
証明終

306:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 08:19:51.92
命題 130
L/K を代数的拡大(>>90)とする。
L の K 上の共役体(>>295)全体の合成体(>>291) M は L/K の正規閉包(>>293)である。

証明
N を L/K の正規閉包とする。
任意の α ∈ L に対して、その K 上の最小多項式(>>116)を f(X) とする。
各 σ ∈ E(L/K) (>>262) に対して σ(α) は f(X) の根であるから σ(α) ∈ N である。
よって、σ(L) ∈ N
よって、M ⊂ N である。

次に、任意の τ ∈ E(M/K) (>>262) に対して τ(M) ⊂ M を証明しよう。
E(L/K) の空でない有限部分集合全体の集合を Φ とする。
各 S ∈ Φ に対して K_S = Π(σ(L); σ ∈ S) (>>300) とおく。
>>292より、M = ∪{K_S; S ∈ Φ} である。
よって、任意の x ∈ M に対して S ⊂ Φ があり、x ∈ K_S である。
S = {σ_1、...、σ_n} とする。
>>290より、x は σ_1(x_1)...σ_n(x_n) の形の元の有限和である。
ここで、x_1、...、x_n は L の元である。
各 σ_i ∈ S に対して σ_i(L) ⊂ M であるから τσ_i が定義される。
τσ_i ∈ E(L/K) である。
よって、T = {τσ_1、...、τσ_n} とおけば τ(x) ∈ K_T ⊂ M である。
よって、τ(M) ⊂ M である。
よって、>>154より τ(M) = M である。
よって、>>166より M/K は正規拡大である。
よって、N ⊂ M である。即ち N = M である。
証明終

307:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 08:26:45.48
命題 131
L/K を代数的拡大(>>90)とする。
L = K(S) (>>91)とする。
各 α ∈ S の K 上の最小多項式(>>116)を f_α(X) とする。
このとき (f_α(X))、α ∈ S の K 上の最小分解体(>>150) M は L/K の正規閉包(>>293)である。

証明
N を L/K の正規閉包とする。
>>166より、M/K は正規である。
S ⊂ M であるから L ⊂ M
よって、N ⊂ M である。
他方、各 f_α(X) は N で分解(>>162)するから M ⊂ N である。
よって、N = M である。
証明終

308:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 08:32:46.25
定義 132
L/K を体(>>82)の拡大(>>82)とする。
L = K(α) となる α ∈ L があるとき L/K を単拡大と言う。
α を L/K の原始元または原始要素と言う。

309:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 08:34:31.58
定義 133
L/K を体(>>82)の拡大(>>82)とする。
K ⊂ M ⊂ L となる体 M を L/K の中間体と呼ぶ。

310:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 08:50:01.94
命題 134
L/K をGalois拡大(>>251)とする。
M を L/K の中間体(>>309)とする。
このとき、L/M はGalois拡大である。

証明
>>172より、L/M は正規である。
>>260より、L/M は分離的である。
よって、L/M はGalois拡大である。
証明終

311:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 09:05:02.87
定義 135
L/K をGalois拡大(>>251)とする。
H を G(L/K) の部分群とする。
このとき、M = {x ∈ L; σ(x) = x、各σ ∈ H} は明らかに L/K の中間体(>>309)である。
M を H の固定体と呼び L^H と書く。

312:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 09:33:22.00
命題 136
L/K をGalois拡大(>>251)とする。
G = をそのGalois群(>>251)とする。
このとき、K = L^G (>>311) である。

証明
α ∈ L^G とする。
σ ∈ E(K(α)/K) (>>262) とする。
即ち、σ は K-埋め込み(>>122):K(α) → Ω(>>82) である。
>>148より、埋め込み τ:L → Ω で σ の拡張となっているものが存在する。
L/K は正規拡大(>>163)だから>>166より、τ ∈ G と見なせる。
τ(α) = α だから σ は K(α) の恒等写像である。
よって、|E(K(α)/K)| = 1
即ち [K(α) : K]_s (>>267) = 1 である。
一方、K(α)/K は分離的であるから>>269より、[K(α) : K]_s = [K(α) : K]
よって、[K(α) : K] = 1
即ち K(α) = K
よって、α ∈ K
よって、K = L^G である。
証明終

313:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 09:37:37.05
>>312はGaloisの基本定理の一部をなす。
その証明には L/K が正規かつ分離的であることが本質的に使われている。
分離的でない正規拡大では>>312は必ずしも成り立たない。

314:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 10:01:13.18
>>312の証明は次のようにしたほうが分かりやすいかもしれない(実質的には同じであるが)。

α ∈ L^G とする。
α が K に含まれないとする。
α の K 上の最小多項式(>>116)を f(X) とする。
>>120より、[K(α) : K] = deg f(X) である。
[K(α) : K] ≧ 2 であるから deg f(X) ≧ 2 である。
L/K は分離的(>>248)であるから f(X) は分離的(>>193) である。
よって、α ≠ β となる f(X) の根 β ∈ L がある。
>>165より、K-同型(>>122) σ:K(α) → K(β) で σ(α) = β となるものが一意に存在する。
>>148より、埋め込み τ:L → Ω(>>82) で σ の拡張となっているものが存在する。
L/K は正規拡大(>>163)だから>>166より、τ ∈ G と見なせる。
よって、τ(α) = σ(α) = β
一方、α ∈ L^G だから τ(α) = α
よって、α = β となって矛盾。

(注) この証明は背理法を使っていて直接的でないので>>312の証明を優先させた
(私の個人的な好みである)。

315:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 11:01:54.21
>>312の証明は>>148を使っているからZornの補題、即ち選択公理を本質的に使っている。
しかし、L/K が有限(>>87)なら>>148の代わりに>>146が使えるから選択公理は必要ない。
L/K が K 上可算無限個の元を添加して得られるなら>>148の代わりに>>147が使える。
>>147では一般の選択公理より弱い可算選択公理を使っている。
K 上可算無限個の元を添加して得られる拡大の重要な例としては次のようなものがある。


Ω(>>82)として複素数体をとる。
有理数体を Q とする。
Q の代数的閉包(>>128)を Q~ とする。
Q~ の濃度は可算無限であることが知られている。
よって、Q~ は Q に可算無限個の元を添加して得られる。
Q~/Q は無限次Galois拡大(>>251)である。

316:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 11:04:08.79
命題 137
L/K を有限(>>87)な正規拡大(>>163)とする。
G = Aut(L/K) (>>123) とおく。
このとき、|G| = [L : K]_s (>>267)である。

証明
>>166より、G = E(L/K) (>>262) と見なせる。
よって、|G| = [L : K]_s である。
証明終

317:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 11:10:20.42
命題 138
L/K を有限(>>87)なGalois拡大(>>251)とする。
このとき、|G(L/K)| = [L : K] (>>87)である。

証明
L/K は正規拡大(>>163)であるから、>>316より、|G(L/K)| = [L : K]_s である。
L/K は分離的(>>248)であるから>>269より、[L : K]_s = [L : K] である。
証明終

318:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 11:31:42.20
>>312において L/K が有限(>>87)であれば次のような別証がある。

命題 139
L/K を有限(>>87)なGalois拡大(>>251)とする。
G をそのGalois群(>>251)とする。
このとき、K = L^G (>>311) である。

証明
n = [L : K] (>>87) とする。
>>317より、|G| = n である。
M = L^G とおく。
M ≠ K と仮定する。
[M : K] ≧ 2 である。
>>88より、n = [L : M][M : K] である。
よって、[L : M] < n

G ⊂ E(L/M) (>>262)と見なせるから |G| ≦ |E(L/M)|
E(L/M) = [L : M]_s (>>267)である。
L/K は分離的(>>248)であるから>>260より L/M も分離的である。
よって、>>269より、[L : M]_s = [L : M] である。
よって、n ≦ [L : M] となって矛盾である。
証明終

319:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 11:52:11.95
命題 140
L/K をGalois拡大(>>251)とする。
M を L/K の中間体(>>309)とする。
H = Aut(L/M) (>>123)とおく。
このとき、M = L^H (>>311) である。

証明
>>310より、L/M はGalois拡大である。
よって、H は L/M のGalois群である。
よって、>>312より、M = L^H である。
証明終

320:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 13:10:28.02
命題 141
L/K をGalois拡大(>>251)とする。
G をそのGalois群(>>251)とする。
L/K の中間体(>>309)全体の集合を Φ(L/K) とし、G の部分群全体の集合を Sub(G) とする。
M ∈ Φ(L/K) に Aut(L/M) ∈ Sub(G) を対応させることにより
写像 ψ:Φ(L/K) → Sub(G) が得られる。
このとき、ψ は単射である。

証明
M、N ∈ Φ(L/K) とし、ψ(M) = ψ(N) = H とする。
>>319より M = L^H、N = L^H
よって、M = N
証明終

321:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 13:16:36.15
命題 142
L/K を有限(>>87)なGalois拡大(>>251)とする。
このとき、L/K の中間体(>>309)の個数は有限である。

証明
G を L/K のGalois群(>>251)とする。
>>317より、G は有限群である。
よって、G の部分群の個数は有限である。
よって、>>320より L/K の中間体(>>309)の個数は有限である。
証明終

322:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 13:35:39.31
命題 143
K を体(>>82)とする。
f(X) ∈ K[X] を分離的(>>193)な多項式とする。
このとき f(X) の最小分解体(>>149) L/K は有限(>>87)なGalois拡大(>>251)である。

証明
>>166より、L/K は正規拡大(>>163)である。
f(X) の Ω における根の全体を α_1、...、α_n とする。
L = K(α_1、...、α_n) である。
各 α_i の K 上の最小多項式(>>116)を g_i(X) とする。
f(X) は g_i(X) で割れるから g_i(X) は分離的(>>193)である。
よって、α_i は K 上分離的(>>247)である。
よって、>>271より、L/K は分離的(>>248)である。
よって、L/K はGalois拡大(>>251)である。
>>126より、L/K は有限(>>87)である。
証明終

323:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 13:49:41.42
命題 144
K を体(>>82)とする。
(f_i)、i ∈ I を K[X] の分離的(>>193)な多項式からなる族とする。
このとき (f_i)、i ∈ I の最小分解体(>>150) L/K はGalois拡大(>>251)である。

証明
>>166より、L/K は正規拡大(>>163)である。
各 f_i の Ω(>>82) における全ての根の集合を S_i とする。
S = ∪{S_i;i ∈ I} とおく。
L = K(S) (>>91) である。
α を S の任意の元とする。
α ∈ S_i となる i ∈ I がある。
α の K 上の最小多項式(>>116)を g(X) とする。
g(X) は f_i(X) を割るから g(X) は分離的(>>193)である。
よって、α は K 上分離的(>>247)である。
よって、>>273より、L/K は分離的(>>248)である。
よって、L/K はGalois拡大(>>251)である。
証明終

324:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 14:01:04.64
命題 145
L/K が分離代数的(>>248)な拡大(>>82)とする。
N を L/K の正規閉包(>>293)とする。
このとき N/K はGalois拡大(>>251)である。

証明
L = K(S) (>>91)とする。
各 α ∈ S の K 上の最小多項式(>>116)を f_α(X) とする。
>>307より、(f_α(X))、α ∈ S の K 上の最小分解体(>>150) は N である。
各 f_α(X) は分離的(>>193)であるから>>323より N/K はGalois拡大である。
証明終

325:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 14:08:34.65
命題 146
L/K を有限(>>87)かつ分離的(>>248)な拡大(>>82)とする。
N を L/K の正規閉包(>>293)とする。
このとき N/K は有限(>>87)なGalois拡大(>>251)である。

証明
L = K(α_1、...、α_n) とする。
各 α_i の K 上の最小多項式(>>116)を f_i(X) とする。
>>307より、(f_i(X))、i ∈ {1、...、n} の K 上の最小分解体(>>150) は N である。
各 f_i(X) は分離的(>>193)であるから>>323より N/K はGalois拡大である。
>>126より、N/K は有限(>>87)である。
証明終

326:132人目の素数さん
11/11/11 14:19:41.44

ところで、ガロア拡大でない場合のガロア理論ってあるの?

327:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 14:45:32.22
>>326
An extension of Galois theory to non-normal and non-separable fields by N. Jacobson

328:132人目の素数さん
11/11/11 15:00:13.93
>>327
レスありがとう。さがしたらこんなのもありました。
A GALOIS THEORY FOR NONCOMMUTATIVE RINGS by H. F. KREIMER

329:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 15:16:07.23
命題 147
K を無限体(>>82)とする。
L/K を有限>>87)な拡大(>>82)とする。
L/K の中間体(>>309)の個数が有限なら L/K は単拡大(>>308)である。

証明(Lang)
L/K の中間体全体の集合を Φ とする。
α、β ∈ L とする。
任意の t ∈ K に対して L_t = K(α + tβ) とおく。
t に L_t を対応させることにより写像 ψ:K → Φ が得られる。
K は無限集合であり、Φ は有限集合である。
よって、ψ は単射ではない。
即ち、t、s ∈ K、t ≠ s があり ψ(t) = ψ(s) となる。
よって、K(α + tβ) = K(α + sβ) となる。
よって、(t - s)β = (α + tβ) - (α + sβ) ∈ K(α + tβ)
t - s ≠ 0 だから β ∈ K(α + tβ)
よって、α = (α + tβ) - tβ ∈ K(α + tβ)
よって、 K(α、β) ⊂ K(α + tβ)
逆の包含関係は明らかだから K(α、β) = K(α + tβ)

L = K(α_1、...、α_n) とする。
上記の結果を使って n に関する帰納法により L/K が単拡大であることを示そう。

n = 1 のときは L/K は単拡大である。
n ≧ 2 のとき K(α_1、...、α_(n-1)) = K(β) と仮定する。
L = K(β、α_n) である。
よって、上記より L/K は単拡大である。
証明終

330:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 15:31:59.17
>>329の証明より、K(α_1、...、α_n)/K の原始要素(>>308) γ として
γ = α_1 + (t_2)α_2 + ... + (t_n)α_n の形の元が取れることが分かる。
ここで、t_2、...、t_n ∈ K である。

331:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 15:36:45.59
>>329は K が有限体の場合でも成り立つ。
その証明をするため次の命題を用意する。

命題 148
G を位数 n の有限群とする。
n の任意の約数 m ≧ 1に対して方程式 X^m = 1 の解の個数 ≦ m とする。
このとき、G は巡回群である。

証明(Gauss)
n の任意の約数 m ≧ 1 に対して位数 m の G の元の個数を ψ(m) とする。
ψ(m) ≠ 0 とする。
このとき G の位数 m の元 a がある。
本命題の仮定より、a で生成される巡回群 {1, a, ...、a^(n-1)} は X^m = 1 の解全体である。
よって、ψ(m) = φ(m) である。
ここで φ(m) はEulerの関数である。
よって、n の任意の約数 m に対して ψ(m) = 0 または ψ(m) = φ(m) である。
一方、n = Σψ(m) である。ここで、Σ は n の約数 m 全体を動く。
同様に n = Σφ(m) である。
よって、n の任意の約数 m に対して ψ(m) = φ(m) でなければならない。
特に ψ(n) = φ(n) であるから G は位数 n の巡回群である。
証明終

332:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 15:40:10.71
命題 149
K を可換体とする。
K の乗法群の有限部分群は巡回群である。

証明
>>331より明らかである。

333:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 15:45:34.69
命題 150
K を有限体(>>82)とする。
L/K を有限>>87)な拡大(>>82)とする。
このとき L/K は単拡大(>>308)である。

証明
L は有限体だから L の乗法群 L^* は有限群である。
よって、>>332より L^* は巡回群である。
その生成元を α とすれば L = K(α) である。
証明終

334:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 16:29:15.56
命題 151
K を体(>>82)とする。
L/K を有限な拡大とする。
L/K の中間体の個数が有限であるためには L/K が単拡大であることが必要十分である。

証明
必要性:
K が無限体の場合は>>329で証明済みである。K が有限体の場合は>>333で証明済みである。

十分性:
L/K が単拡大で、L = K(α) とする。
f(X) を α の K 上の最小多項式とする。
M を L/K の任意の中間体とする。
α の M 上の最小多項式を g(X) とする。
g(X) の係数の全ての集合を S とする。K(S) ⊂ M である。
α の K(S) 上の最小多項式を h(X) とする。
h(α) = 0 で h(X) ∈ M[X] であるから h(X) は g(X) で割れる。
g(α) = 0 で g(X) ∈ K(S)[X] であるから g(X) は h(X) で割れる。
g(X) と h(X) は両方ともモニックだから g(X) = h(X) である。
よって、[L : K(S)] = [L : M]
一方、>>88より、[L : K(S)] = [L : M][M : K(S)]
よって、[M : K(S)] = 1 だから M = K(S)
よって、M は g(X) から一意に決まる。

一方、f(α) = 0 で f(X) ∈ M[X] だから f(X) は g(X) で割れる。
Ω(>>82) における f(X) の根のすべてを重複度も込めて α_1、...、α_n とする。
f(X) = (X - α_1)(X - α_2)、...、(X - α_n) である。
g(X) は f(X) を割るから (X - α_i) のいくつかの積である。
よって、可能な g(X) は有限個しかない。
上で見たように L/K の中間体は g(X) から一意に決まるから L/K の中間体は有限個しかない。
証明終

335:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/11 16:38:28.74
命題 152(原始要素の定理)
L/K を有限>>87)かつ分離的(>>248)な拡大(>>82)とする。
このとき L/K は原始要素(>>308)を持つ。
即ち、単拡大(>>308)である。

証明
L/K の正規閉包(>>293)を N とする。
>>325より、N/K は有限(>>87)なGalois拡大(>>251)である。
>>321より、N/K の中間体(>>309)の個数は有限である。
よって、L/K の中間体の個数も有限である。
よって、>>334より、L/K は単拡大である。
証明終

336:132人目の素数さん
11/11/11 21:46:29.24
>>Kummer
どの文献を参考にして書いてる?それとも独力で書いてるの?

337:132人目の素数さん
11/11/12 05:41:34.65
         ,ン''"""゙:ヽ
        ,;':::::,-、:::::::::::::"ー--.-.- 、,,,     ,,,_,,_,,,_,,,,,,,.--:::::ァ
        ,;'::::,;' ジ:::;:::::::::;::::::;:::::::::::::::::::゙''''';;;'""::::::: ::: :::: :: ゙ヾ/シ
       シ;;:/,シ:::::;::::::::::; :::; :::::; :::::;::  r--- 、_::::: ::::: :::;::; ::::ミ
       ,{:,ン:::::; ::::::::::;  :::;: :::::; :::::; :::::..;:ヾ;;;彡;;;>::::::::::':; :;: ;:::// -'''ー---、
     , -'"::;::::;   :::::::::::::::::: ; ::::::;:::::::::::;;彡レ':::::::::::::::::::;:;;  :,:ミ::: ,  __ ,__)
   , -'" ::::::; ::::; ,,,  ..::::::::::; : : ::::;:::::::::::;:: 彡: : : : :::::::.ー、 イ:;'⌒""''" ̄
  r'  , -'""""""  """''-'-'-';,,,,, ::;::::::;::::: ;::、彡,::彡三ジ: -ェノ   
  ゙ー‐'                ゙ヽ;::;: ::::;  "'- 、⌒"'''''''" 
                     ゙ヽ、:;      ゙''ヽ,
                       "゙ヽ、       ゙;,
                          ゙ヽ、 i ヽ ノ
                            `ー'ー'


338:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 07:42:46.92
主に参考にしてるのは以下の著者の代数学の教科書。
しかし、これ等の本は今回これを書くために参考のために開いてみただけで、
熟読したわけではないし、まる写ししてるわけでもない。
自分の頭にあるものとの比較のために参照してるという程度。
例えば Ω(>>82)の中で理論のほぼ全てを展開するというのは私のアイデア。
WeilのFoundation of algebraic geometryのまねだが。
Galois理論に関しては、この中ではLangが一番優れていると思った。

Lang
Bourbaki
Jacobson
Dummit-Foote
van der Waerden

339:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 08:02:14.87
Langの本では私と同様に有限次拡大を無限次代数拡大の特別な場合として扱っている。
これはいいのだが、そのためLangは有限次拡大の場合の証明にもZornの補題を使った>>148を援用している。
論理的には正しいのだが、これはスズメを打ち落とすのに機関銃を使うようなものだろう。
そのため、私は有限次拡大の場合には>>148の代わりに>>146を使うことにしている。

340:132人目の素数さん
11/11/12 08:04:25.84
>例えば Ω(>>82)の中で理論のほぼ全てを展開するというのは私のアイデア。

そんな古臭いやり方、今時誰もやろうとはしないだろうからな。

341:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 08:33:24.30
古臭いかどうかは知らないが、可換体 K の任意の代数拡大 L/K は K の代数的閉包に埋め込まれるから
代数拡大を扱う限り Ω(>>82)の中だけで考えることに何の問題もない。

342:132人目の素数さん
11/11/12 08:47:50.12
あほう

お前は間違っとるのや ボケが

さっさと致命的欠陥を修復しろ

謝罪しろ

343:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 08:48:20.22
固定した Ω の中で考えるのが嫌いであれば、このスレで現れる全ての体を Ω の部分体と
考えなければいいだけである。
証明は(必要なら自明な僅かな変更だけで)そのまま成り立つ。
ただし、任意の可換体 K は代数的閉包を持つという定理(後で証明する)を認める必要があるが。

344:132人目の素数さん
11/11/12 08:54:11.83
>>Kummer
うるさい、謝れ。

345:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 09:33:29.84
命題 153
L/K を有限(>>87)な拡大(>>82)とする。
>>124より、L/K は代数的(>>90)である。
f(X) を α ∈ L の K 上の最小多項式(>>116)とする。
このとき S = {σ(α); σ ∈ E(L/K) (>>262)} は F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合と一致する。

証明
F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合を T とする。
f(α) = 0 だから、任意の σ ∈ E(L/K) に対して σ(f(α)) = f(σ(α)) = 0
よって、σ(α) ∈ T である。
よって、S ⊂ T である。

逆に β ∈ T とする。
>>165より K-同型(>>122) τ:K(α) → K(β) で τ(α) = β となるものが一意に存在する。
>>146より、埋め込み σ:L → Ω で τ の拡張となっているものが存在する。
τ は K-同型であるから σ も K-同型である。
よって、σ ∈ E(L/K) である。
よって、β ∈ S である。
よって、T ⊂ S である。
よって、S = T である。
証明終

346:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 09:47:44.38
命題 154
L/K を有限(>>87)かつ分離的(>>248)な拡大(>>82)とする。
f(X) を α ∈ L の K 上の最小多項式(>>116)とする。
F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合を T とする。
このとき α が K 上の原始要素(>>308)であるためには
|T| = [L : K] (>>87)となることが必要十分である。

証明
必要性:
α ∈ L が K 上の原始要素であるとする。
n = [L : K] とおく。
L = K(α) であるから >>120より deg F(X) = n である。
L/K は分離的だから F(X) は分離的(>>193)である。
よって、|T| = n である。

十分性:
|T| = n とする。
F(X) は分離的(>>193)だから deg F(X) = n である。
よって、>>120より [K(α) : K] = n である。
よって、L = K(α) である。
証明終

347:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 09:58:58.12
命題 155
L/K を有限>>87)かつ分離的(>>248)な拡大(>>82)とする。
α ∈ L に対して S = {σ(α); σ ∈ E(L/K) (>>262)} とおく。
このとき α が K 上の原始要素(>>308)であるためには
|S| = [L : K] (>>87)となることが必要十分である。

証明
f(X) を α ∈ L の K 上の最小多項式(>>116)とする。
>>345より、S は F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合と一致する。
よって、本命題は>>346より直ちに得られる。
証明終

348:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 10:05:53.86
命題 156
L/K を有限>>87)かつ分離的(>>248)な拡大(>>82)とする。
α ∈ L とする。
σ ∈ E(L/K) (>>262) に σ(α) ∈ Ω(>>82) を対応させる写像を ψ:E(L/K) → Ω とする。
このとき、α が K 上の原始要素(>>308)であるためには ψ が単射であることが必要十分である。

証明
>>267より、|E(L/K)| = [L : K]_s である。
よって、>>269より、|E(L/K)| = [L : K] である。
よって、本命題は>>347よりより直ちに得られる。
証明終

349:132人目の素数さん
11/11/12 10:11:50.04
いいいい」

350:132人目の素数さん
11/11/12 10:12:32.41
命題 153
L/K を有限(>>87)な拡大(>>82)とする。
>>124より、L/K は代数的(>>90)である。
f(X) を α ∈ L の K 上の最小多項式(>>116)とする。
このとき S = {σ(α); σ ∈ E(L/K) (>>262)} は F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合と一致する。

証明
F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合を T とする。
f(α) = 0 だから、任意の σ ∈ E(L/K) に対して σ(f(α)) = f(σ(α)) = 0
よって、σ(α) ∈ T である。
よって、S ⊂ T である。

逆に β ∈ T とする。
>>165より K-同型(>>122) τ:K(α) → K(β) で τ(α) = β となるものが一意に存在する。
>>146より、埋め込み σ:L → Ω で τ の拡張となっているものが存在する。
τ は K-同型であるから σ も K-同型である。
よって、σ ∈ E(L/K) である。
よって、β ∈ S である。
よって、T ⊂ S である。
よって、S = T である。
証明終

351:132人目の素数さん
11/11/12 10:12:49.05
命題 157
L/K を有限(>>87)かつ分離的(>>248)な拡大(>>82)とする。
f(X) を α ∈ L の K 上の最小多項式(>>116)とする。
F(X) の Ω(>>82) における根の全体の集合を T とする。
このとき α が K 上の原始要素(>>308)であるためには
|T| = [L : K] (>>87)となることが必要十分である。

証明
必要性:
α ∈ L が K 上の原始要素であるとする。
n = [L : K] とおく。
L = K(α) であるから >>120より deg F(X) = n である。
L/K は分離的だから F(X) は分離的(>>193)である。
よって、|T| = n である。

十分性:
|T| = n とする。
F(X) は分離的(>>193)だから deg F(X) = n である。
よって、>>120より [K(α) : K] = n である。
よって、L = K(α) である。
証明終

352:132人目の素数さん
11/11/12 10:13:16.30
命題 158
L/K をGalois拡大(>>251)とする。
G = をそのGalois群(>>251)とする。
このとき、K = L^G (>>311) である。

証明
α ∈ L^G とする。
σ ∈ E(K(α)/K) (>>262) とする。
即ち、σ は K-埋め込み(>>122):K(α) → Ω(>>82) である。
>>148より、埋め込み τ:L → Ω で σ の拡張となっているものが存在する。
L/K は正規拡大(>>163)だから>>166より、τ ∈ G と見なせる。
τ(α) = α だから σ は K(α) の恒等写像である。
よって、|E(K(α)/K)| = 1
即ち [K(α) : K]_s (>>267) = 1 である。
一方、K(α)/K は分離的であるから>>269より、[K(α) : K]_s = [K(α) : K]
よって、[K(α) : K] = 1
即ち K(α) = K
よって、α ∈ K
よって、K = L^G である。
証明終

353:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 11:11:29.33
>>335は重要なので別証明を与えよう。
そのため次の補題を用意する。

補題 157
K を無限体(>>82)とする。
α_1、...、α_n と β_1、...、β_n を K の元とする。
各列には元の重複があっても良いとする。
S = {α_1、...、α_n}
T = {β_1、...、β_n}
とおく。

各α_i と各β_k に対して対 (α_i、β_k) を直積集合 S×T の元とする。
i ≠ k のとき (α_i、β_i) ≠ (α_k、β_k) とする。
このとき、i ≠ k なら常に α_i + cβ_i ≠ α_k + cβ_k となる c ∈ K がある。

証明
i ≠ k のとき方程式 L(i, k): α_i + Xβ_i = α_k + Xβ_k の K における解を考える。
この方程式は X(β_i - β_k) = α_k - α_i と変形出来る。
β_i - β_k = 0 のときは、本命題の仮定より α_k - α_i ≠ 0 であるから L(i, k) に解はない。
β_i - β_k ≠ 0 のときは、X = (α_k - α_i)/(β_i - β_k) が L(i, k) の唯一の解である。

i ≠ k のとき方程式 L(i, k) の K における解の集合を S(i, k) とする。
上で見たように |S(i, k)| = 0 または 1 である。
S = ∪{S(i, k);i ≠ k} とする。
S は K の有限部分集合である。
K は無限体だから K の元 c で S に含まれないものがある。
この c が求めるものである。
証明終

354:Kummer ◆SgHZJkrsn08e
11/11/12 11:13:40.30
>>350
>>351
>>352
は私ではない

355:132人目の素数さん
11/11/12 11:18:47.24
>>Kummer
悔しい?

356:132人目の素数さん
11/11/12 11:26:02.84
Kummer、すれ違いだ。消えろ。新規にスレ立てろ。

357:Kummer ◆gOptEQZI4M
11/11/12 11:26:50.98
次の命題はGaloisの方程式論において重要である。

命題 158
K を体(>>82)とする。
f(X) ∈ K[X] を定数でない多項式とする。
f の Ω(>>82) における全ての根の集合を H = {α_1、...、α_n} とする。
ここで、α_1、...、α_n は互いに異なるとする。
L = K(α_1、...、α_n) (>>91)とおく。
即ち L は f(X) の最小分解体(>>149)である。
σ を Aut(L/K) (>>123) の任意の元とすると σ は H の置換を引き起こす。
よって、群の準同型 ψ:Aut(L/K) → S(H) が得られる。
ここで、S(H) は H 上の置換全体のなす群、即ち H 上の対称群である。
このとき、ψ は単射である。
よって、Aut(L/K) は有限群であり、|Aut(L/K)| ≦ n! である。

証明
各 α_i ∈ H は f(X) の根だから f(α_i) = 0
よって、σ(f(α_i)) = f(σ(α_i)) = 0
よって、σ(α_i) ∈ H である。
よって、σ(H) ⊂ H
σ は単射で H は有限集合だから σ(H) = H である。
よって、σ は H の置換を引き起こす。
これから群の準同型 ψ:Aut(L/K) → S(H) が得られることは明らかである。
σ ∈ Ker(ψ) とする。
各 α_i ∈ H に対して σ(α_i) = α_i である。
L の任意の元 x は α_1、...、α_n の K 係数の有理式 P(α_1、...、α_n) で表されるから
σ(x) = σ(P(α_1、...、α_n)) = P(σ(α_1)、...、σ(α_n)) = P(α_1、...、α_n) = x
よって、σ = 1 である。
よって、ψ は単射である。
|S(H)| = n! であるから |Aut(L/K)| ≦ n! である。
証明終

358:132人目の素数さん
11/11/12 11:27:56.60
>>356
専用スレはあるが、クソ馬鹿が独りでは淋しいらしく、ここにいすわってる。

359:132人目の素数さん
11/11/12 11:29:28.44
なるほど。
つまりKummerは承知の上で書いているカスってことか。
数学的間違いも散見されるし、数学を舐めているとしか思えない。

360:132人目の素数さん
11/11/12 11:32:43.35
ほんとKummerは荒らしやめろ。

361:猫 ◆MuKUnGPXAY
11/11/12 11:34:02.65



362:132人目の素数さん
11/11/12 11:34:25.46
>>361
久しぶりやん

363:132人目の素数さん
11/11/12 11:35:35.96
>>359
ニートの老人が勉強の成果を人に見てもらいたくて暴れてる。
コミュニケーション障害。
数学者気分を味わうには、論文の出版、講義が必要だが出来なくて悶々とする日々。

364:132人目の素数さん
11/11/12 11:37:21.74
>>Kummer
交渉に応じましょう。

365:猫 ◆MuKUnGPXAY
11/11/12 11:43:19.82
>>363
そういう事で文句を言うたらアカン。ニートである事なんかはどうでも
エエのや。加えて講義をスル事もどうでもエエのや。まあ論文を書いて
る事はソコソコ必要やろナ。そやけどその出版も必要アラヘン。要は自
分の頭をちゃんと使うてる事だけが重要なだけや。





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