11/09/11 19:45:24.55
シーザー暗号に関するある文章が正しいか正しくないのか判断してください
◆背景:今年の芥川賞選考で円城塔氏の「これはペンです」がノミネートされました。村上龍氏が本作品に
対して「DNAに関する記述がおかしい。実験的作品でディテールがおかしいのは致命的」と言いました。
(発言はこれに出てきます→URLリンク(p.tl))だたし、彼が具体的にどの箇所をおかしいと言ったのか
ははっきりしていません。この発言の後「「これはペンや」にホンマにおかしい箇所があったのか?
村上氏の勘違いやないのか?」ということで様々な所で盛り上がりました。そういう状態で「作品の中に
(シーザー暗号を含む)とある記述がおかしいのでは」という書き込みがあり、それに関してもめたので
数学屋に判定してもらおうという話です。
◆該当箇所
この前後2ページほどです。長いので全文は引用しません。
「これはペンです」(円城塔)新潮2011年1月号より引用
P14「Aを押せばUが出る、Cを押せばGが出る(中略)単純なシーザー暗号だ。」
またこの文の前後で.Xmodmap(置換)=シーザー暗号(シフト)を同じ概念として扱っていると読み取れます
◆該当箇所の捕捉
「Aを押せばUが出る、Cを押せばGが出る」は DNA→RNAの転写のメタファーだと解釈されています。
これはDNAの二本鎖のうち一方を鋳型として、A→U、T→A、G→C、C→Gの規則に従って合成されます。
◆誤りの指摘
DNA→RNAの転写(置換)
.Xmodmap(置換)
シーザー暗号(シフト)
で、該当する部分を読み解くと『DNA→RNAの転写は単純なシーザー暗号だ』と解釈できます。
これは誤りなのか否か。