10/11/04 18:54:27
水素原子1個見えた! 電子顕微鏡で直接
2010年11月4日 夕刊
100種類を超える元素の中で最も軽くて小さな水素原子1個を、最先端の電子顕微鏡を使った新しい観察方法で世界で初めて撮影した
と、東京大の幾原雄一教授(材料科学)らの研究グループが4日、発表した。
水素は直径およそ1000万分の1ミリ。
次世代のクリーンなエネルギー源として水素を蓄える材料などの研究が盛んだが、原子の並び方が性能を左右するため原子1個を見る技術が求められていた。
これまでは画像処理などで間接的に見る方法しかなく直接観察するのは不可能だとされてきた。
研究グループは、試料に極細の電子線を当て、試料の原子で散乱した電子を検出器でとらえる「走査透過電子顕微鏡」を用い、水素の貯蔵材料として有望な水素化バナジウムを観察。
水素とバナジウムの両原子を効率良く撮影できる検出器の位置を、理論計算で精密に予測して配置し、撮影に成功した。
同じ方法で、さまざまな試料の原子を撮影できる。
幾原教授は「世の中にあるすべての原子が見えるようになった。原子や分子を1個ずつ考慮することを迫られる、将来のものづくりの突破口になる」と話している。