11/11/28 22:04:15.45 jGJQGbpFP
明朝にちょっと予定が入ったのと、九割以上の確率で産経抄は大阪市長選
の話題だろうから、橋下の勝因について思うところを先に書いてしまう。ポイ
ントは三点。
(1)有権者は独裁者を望んだ。
橋下は独裁的手法にもかかわらず当選した、んじゃない。独裁的手法だか
らこそ当選した。その有権者の心理については、銀英伝の中でルドルフの
権力掌握プロセスを、ヤンがユリアンに解説した通り。自らの手による民主
的かつ漸進的な改革よりも、独裁者によるドラスティックな改革という他力
本願を選択したってこと。
(2)小泉劇場の再演。
「全部こいつが悪い」という敵を想定し、善悪二分の構図を作り出し、それ
を叩くことで自分を"善"の側に置くというのが小泉劇場だった。橋下は、有
権者の中にある公務員に対する憎悪を巧妙に煽り、自分は敵を叩く側、相
手は敵の側、という実に単純化した構図を作り上げた。そこでは双方の実
績や改革実現の現実性などという本質的な議論は完全に脇にやられた。
(3)「これさえやれば」詐欺。
ダイエット関連商品と同じ。「無理なダイエットなんてしなくても、これさえあ
れば」。財政危機を魔法のように解決する"これ"が、あるときには埋蔵金であり、
またあるときには上げ潮路線であり、そして今回は公務員削減。これさえ
やれば、つらい増税も緊縮財政もしなくていい、って詐欺。ダイエットに
は食事制限と運動しかない、ってのと同様に、財政再建には増税と緊縮財
政しかない。その現実から目を背けている限り、有権者は何度でも騙され
る、ってことだろう