11/10/20 00:15:25.86 1+WaqDxu0
>>700
◆官僚統治も今は昔
長く権力の座にあった自民党は政権与党の機能に特化した政党だった。その中枢にあったのが政務調査会。所属議員は政策実現のた
めに官僚に負けぬように勉強し、議論を挑んだ。官僚にとっても国会以上に気の抜けない場だった。
民主党が政権を奪い、苦しんでいるのは成熟した政調機能を持っていないことが大きい。「政治主導」と叫んだところで官僚機構を
どう統治するか、そのすべを持たないのだ。逆に自民党は政策批判で世論を喚起し、政権与党を追い詰める野党のノウハウはない。
とはいえ、自民党政調がすごみがあったのは今は昔。利権に走る議員も少なくなかったことから「族議員の温床」との批判を受け、
ジワジワと勢いを失い、所属議員も特定分野に特化するよりもオールマイティーを志向するようになった。古い族議員は落選・引退
し、個々の省庁の政策、人事を知り尽くし、官僚機構の操作法を知る議員はわずかしか残っていない。民主党政権の失策をいま一歩
追及できない理由はここにもある。ある閣僚経験者はほぞをかんだ。
「政調さえしっかりしていればもっと政権を追い込むことができるのに…」
◆苦渋の決断だったが
野党転落により集票マシンである業界団体も総崩れとなりつつある。要望を実現するからこそ選挙で支援をもらえる。この「持ちつ
持たれつ」の関係は政権政党でしか成立しえない。
建設業界、医師会などの「自民離れ」が加速する中、頑固に自民党を支援し続けた団体がある。看護師らが組織する日本看護連盟
(会員数20万人)。「利益よりも長期的な信頼が重い」という苦渋の決断だった。組織内候補として先の参院選で初当選した高階
恵美子はこう打ち明ける。
「『なぜ民主党から出ないの』という声もあったけど民主党にはどうも常識の欠如を感じて…」
とはいえ連盟の党員減少には歯止めがかからない。要望を実現できないことへの看護師らの不満も募る。にもかかわらず党本部から
送付されるのは「党員募集にご協力をお願いします」などの要請文ばかり。連盟幹事長の石田昌宏は「次の参院選は政策と人物、後
は状況に応じて判断する」と語り「次も自民党」との言質は与えなかった。