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【産経抄】5月31日
2011.5.31 03:22
政界の黒幕とされる老人が住む箱根の山荘に、
京都から来た社会学者の福原ら3人の男が滞在し
ている。昼間は散歩したり、ぶらぶらしているだ
けだが、夜は寝る間も惜しんで、日本の「未来」
について話し合う。時折首相が突然訪ねて来て、
話に加わることもある。
▼4月に政府が、東日本大震災の復旧・復興計
画の青写真を描く「復興構想会議」を設置すると
聞いたとき、冒頭の光景を思い浮かべた。小松左
京さんが、38年前に発表したベストセラー小説
『日本沈没』の一場面だ。
▼もっとも復興構想会議は、五百旗頭(いおきべ)
真議長以下、メンバー15人の大所帯だ。政治学
者、ジャーナリスト、被災県の知事らの顔ぶれを
みると、議論は盛り上がっても、意見の集約は難
しいのではないか。当初からささやかれていた懸
念が当たったようだ。
▼現時点での目立った合意といえば、被災地で
の規制見直しや税制で優遇する「復興特区」の創
設ぐらいだ。財源問題では相変わらず、「増税を
検討」と「慎重に」の両論併記のままだった。6
月末にまとめる予定の第1次提言にも、大きな期
待は持てそうにない。(続く)