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【産経抄】
5月27日
2011.5.27 03:01
「ハンドルに 大和の国を しめす旗 よくここまでと 強く握らん」。フランス人の
父、日本人の母を持つルイズ・ルピカールさん(83)が、フランスのコルシカ島で
1956年に詠んだ歌だ。
▼大東亜戦争をはさんで、日仏両国で暮らした波乱の半生は、『ルイズが正子であった
頃』『正子がルイズに戻った後』(いずれも未知谷出版)にくわしい。日本を離れて8
年、輸入された日本製のオートバイについていた日の丸を見つけて、突然噴出した心情だ
という。
▼サッカーの国際試合を見ていると、海外組の選手の方が、国旗や国歌に敬意を表して
いるように見える。現地の選手の振る舞いから学んだのか、それとも、離れたからこそ祖
国への思いが強まるのか。
▼一方で、「君が代」を歌えない、あるいは歌詞の意味を知らない若者も少なくない。
学校で教えられていないからだ。ことに大阪府では、支援学校の校長を務めた一止羊大
(いちとめ・よしひろ)さんが著書の『学校の先生が国を滅ぼす』で、国旗と国歌をめぐ
る混乱を生々しく描いて話題になった。
▼今春も府立高校の入学式で、国歌斉唱時に起立しない教師のいる学校が2割近くを占
めた。卒業式では、3年担当の半数以上が不起立という高校もあったという。橋下徹知事
が率いる「大阪維新の会」が、起立を義務づける条例の制定をめざすのも当然だ。
▼条例で強制するのはおかしい、という声がある。条例が必要な状況を作った教師こ
そ、反省すべきだろう。自国の国旗、国歌をないがしろにする教育を受けた若者が、他国
のそれらを尊重できるわけがない。今も修身の教えを守り、美しい日本語を保つルイズさ
んの目に、一部教師の行動はどのように映るのだろう。