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4月1日(金)朝日新聞東京版夕刊5面
「三毛猫ホームズと芸術三昧!」 赤川次郎(作家)
ミューザ川崎シンフォニーホールは、「音のいいコンサートホール」として
知られている。
(略)
そのミューザ川崎のホールが、「3月11日の地震で天井が落ちた」と初めて
聞いたのは、アマチュアオケでヴァイオリンをひいている女性からだった。
「天井が落ちた」といっても、照明器具とか反響板が落ちたくらいだろう、と
思いながら、インターネットに出ているホール内部の写真を見て、息を呑んだ。
天井板や鉄骨が客席の半分以上を覆いつくしている。
(略)
それにしても、2004年7月開館というから、まだ7年もたっていない新しい
ホールが、震度5強の揺れでこんなことになるとは・・・・。今後、設計ミスか
手抜き工事が疑われることになるのは避けられないだろう。
(略)
私たちは「地震国日本」の厳しい耐震基準によって建てられたこういう公共建築物に、
ほとんど無条件の信頼をもっている。しかし、「コスト優先」の設計が、あえて災害の
想定を低く見積もるという慣行を生んでいることは、今回の原子力発電所の事故でも
明らかになった。
(略)
今回の原発事故。知人の女性が言った。
「故障しても、コンセントを抜きゃ止まる。そういうもんでなきゃ、作っちゃ
だめよ」
これは誠に正しい「素人」の考えである。「故障したら止まらない」などというのは、
技術として未完成なのだ。