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3月11日(金)朝日新聞東京版朝刊「声」欄
「空襲指揮者に叙勲の真相は」 会社員 伊藤晋(東京都豊島区 53)
毎年3月10日が来ると、東京大空襲を指揮した米軍人カーチス・ルメイ少将
(当時)の名を思い起こす。精密爆撃用に開発されたB29を焼夷弾で非戦闘員を
狙う無差別のじゅうたん爆撃に使って東京を含む日本の各地を焦土にし、広島、
長崎への原爆投下を実行した司令官だ。後に米軍参謀総長としてベトナム戦争で
北爆を推進した人物でもある。
その彼にあろうことか64年、日本政府は「航空自衛隊の育成に協力した」として
勲一等旭日大綬章を贈った。市民への無差別爆撃で貴い命を落とした犠牲者たちが
こんな事実を知ったらどう思うだろうか。
勲章授与に際しては反対論もあった。ルメイ参謀総長は昭和天皇との面会も宮中
参内もせず、当時の佐藤栄作首相にも会わずに異例の形で授与された。小泉純也
防衛庁長官(小泉純一郎元首相の父)や自民党の源田実参院議員ら一部勢力が推薦し、
推し進めたと伝えられる。その背景には諸説があり、事の真相は明らかにされて
いない。
90年に物故しているルメイ氏に叙勲の取り消し・返還を求めるのは現実的でない
にしても、少なくともかかる事実がいかなる背景でなされたのか、きちんと追及
調査され広く国民に知らされるべきではないかと思う。