11/02/06 17:15:37 1N3YivWe0
>>388
広重美術館の土屋明日香学芸員は「電気も石油もないなか、最小限の資源で流れに逆らうこともなく、自然とともに生きていた。今を生きるヒントは、この循環型社会にあるのではないか」と話している。
100万都市だった江戸は、高い人口密度をカバーするマナーも発達していった。
【会釈のまなざし】見ず知らずの人でも、すれ違う際は目を合わせ、さりげなくあいさつした。
「その場が和み、独りよがりでは生きていけないことが自然と身についたのではないか」(土屋学芸員)
【七三歩きのしぐさ】町民が道路を通るときは、道の左側の三分を通った。
残りの七分は公道で、火事の火消しや病人の搬送などの緊急用に空けておいたという。
【傘かしげ】雨の日に狭い路地をすれ違うとき、お互いに反対側に傘を傾けた。
【喫煙しぐさ】江戸時代の喫煙率は、一説には98%もあったという。大半の町民が吸う計算だが、
(1)歩きながら吸わない
(2)灰皿がない場所では吸わない
(3)相手が吸わない場合は吸わない
-という暗黙のルールがあった。
【こぶし腰うかせ】今でも、満員電車で荷物を座席に置いたまま知らんぷりの乗客は珍しくない。
江戸期は渡し船などの公共交通機関に乗る際は、少しでも多くの人が座れるように、こぶしで腰を浮かせ、譲ったという。
土屋学芸委員は「何も言わなくても、自然にできるのが粋な江戸っ子だったようです」と話す。現代にも十分通用するマナーである。「江戸に学ぶ」展は27日まで。