産経抄ファンクラブ第141集 at MASS
産経抄ファンクラブ第141集 - 暇つぶし2ch581:文責・名無しさん
10/10/18 12:05:39 RGqPYX4M0
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
【産経抄】10月18日
 航海術が発達した17世紀ごろから、欧州ではプラントハンター(植物の狩人)と呼ばれる人たちが、
世界中に遠征していた。植物の種類の少ない欧州では、学術研究、あるいは観賞用として、珍しい
植物を求める声が強かったからだ。
 ▼幕末の日本を訪れたドイツ人医師、シーボルトもその一人だった。日本原産のアジサイを世界に
広めたことでも知られるシーボルトは、1万点を超える動植物の標本や数百種の生きた植物を日本
から欧州にもたらした。
 ▼シーボルトは帰国の際、幕府から国外退去処分を受けた。といっても、国禁の日本地図を持って
いたからで、植物の持ち帰りをとがめられたわけではない。新種の動植物を求めるハンティングは現
代でも盛んに行われているものの、無断で持ち出すことは許されない。
 ▼たとえば熱帯林の生物からは、さまざまな制がん剤のもとになる成分が見つかっている。欧米企
業はそうした「生物資源」に対して、応分の対価を払ってこなかった、と途上国側の不満は強い。一方、
先進国側からすれば、植民地時代に持ち出された生物資源についても、利益還元を求める途上国側
の言い分は、とうてい受け入れられない。
 ▼名古屋で開かれている生物多様性を保全するための一連の会議は序盤戦を終えた。きょうから始
まる本番の「COP10」では、生物資源が生みだす利益をめぐって、先進国と途上国の利害が、真っ向
から対立するのは必至だ。
 ▼シーボルトは、貴重な生物資源を持ち帰った代わりに、近代医学を伝え、国を閉ざしていた日本の
実情を欧州に紹介した。そんな歴史をもつ日本が議長国となるのも何かの縁である。双方が納得する
妥協点を見いだしてほしい。


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