産経抄ファンクラブ第141集 at MASS
産経抄ファンクラブ第141集 - 暇つぶし2ch33:文責・名無しさん
10/10/08 06:58:45 mtHFRNWt0
産経抄                                    10月8日
北海道大の鈴木章名誉教授と米パデュー大の根岸英一特別教授のノーベル
化学賞受賞に祝杯を挙げたばかりだ。きのうの夜も楽しみにしていたが、有力
候補といわれた村上春樹さんの、文学賞受賞はなかった。
▼その村上さんの『羊をめぐる冒険』(講談社文庫)にこんな一節がある。「19
70年11月25日のあの奇妙な午後を、僕は今でもはっきりと覚えている」。
主人公は恋人とホットドッグをかじっていて、そのニュースを知る。「ラウンジの
テレビに三島由紀夫の姿が何度も何度も繰り返し映し出されていた」。
▼三島はその日、東京・市谷の陸上自衛隊東部方面総監部に乱入、バルコ
ニーから隊員たちに演説してから、割腹自殺を遂げた。あれから40年、雑誌
『正論』11月号の特集記事で、ゆかりの人たちが事件を振り返っている。
▼事件の直前に三島から檄文(げきぶん)を託されたジャーナリストの徳岡孝
夫さんが、三島と親しくなったのは、毎日新聞バンコク特派員のときだ。当時
ノーベル賞候補に挙がっていた三島は、取材攻勢から逃れるために日本を脱
出していた。
▼村上さんが、三島の愛読者なのかどうかは知らない。ただここ数年、賞の重
圧にさらされるなか、同じ苦しみを味わった三島に共感を覚えたのではないか。
もちろん村上さんには、まだ大きな可能性がある。
▼報道番組で、鈴木、根岸両教授の業績を紹介した専門家の言葉が印象に
残る。「同じ分野で受賞してもおかしくない日本人研究者があと数人います。彼
らは眠れない夜を過ごしたでしょう。スポーツと違って、2位はありません。オー
ル・オア・ナッシングの世界ですから」。華やかさの裏でなんと厳しい世界だろう、
ノーベル賞とは。


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