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北朝鮮・拉致問題:有本さん生存否定発言 神戸地裁、田原氏に取材録音の提出命令
北朝鮮による拉致被害者の有本恵子さん(行方不明時23歳)の両親が、ジャーナリストの田原総一朗氏(7
6)の「外務省も生きていないことは分かっている」とのテレビ番組での発言で精神的苦痛を受けたとして10
00万円の慰謝料を求めた訴訟で田原氏が外務省幹部への取材を録音したテープの提出を神戸地裁(長井
浩一裁判長)が命じる決定をしていたことが分かった。田原氏側は近く大阪高裁に即時抗告する。
長井裁判長は18日付の決定で、田原氏側が08年11月11日の外務省幹部への取材テープの一部を書面
化して提出したことから「秘密保持の利益を放棄した」と判断。その上で「原告側に検討と反論の機会を与え
ることが裁判の公平さを担保することになる」とした。
田原氏は毎日新聞の取材に「裁判所が取材源の秘匿を認めないのはとんでもない話。ジャーナリストに対
する弾圧だ」と話した。
訴状によると、田原氏は昨年4月の討論番組で、有本さんと横田めぐみさん(同13歳)について「外務省も生
きていないことは分かっている」と発言。有本さんの父明弘さん(82)と母嘉代子さん(84)=神戸市=が同
年7月、提訴していた。【重石岳史】
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