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ブラック・ブレット―神を目指した者たち (電撃文庫 か 19-1): 神崎 紫電
苦しみしかない、絶望が蔓延る世界。
それでも明るく笑顔を振りまく彼女を愛おしいと思った。
この物語のヒロインは10歳の幼女、延珠である。表紙買いをする際は注意しよう。
裸でじゃれついてきたり、将来のお嫁さん発言など、ロリっ子を愛でたい紳士諸君にお勧めしたい
一冊である。舞台となるのは新生物ガストレアの侵略に敗れた後、結界を張った都市内部で人間が
生活している世界だ。主人公と延珠はガストレアを狩るハンターである。ガストレアの侵略は
社会や心に大きな傷跡を残した。ガストレアと人間のハイブリッドであるイニシエーターに対する
差別もその一つである。イニシエーターは全員幼女（ガストレア誕生が10年前で女性しか
生まれないため）であるが、筋力が大きく、ガストレアハンターのサポートを行う。
延珠もその一人であり、複雑な立場にありながらも無垢に楽しそうに振る舞う姿は胸が
締め付けらるほど眩しく、絶対に守り抜きたいと思えるものであった。