10/11/28 03:02:19 K5g0UtRY
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◆『あたしが兄貴に人生相談なんてするわけない』
「……落としたんだ。……あのとき」
あたしの顔は、真っ青だったに違いない。
成績優秀、容姿端麗、スポーツ万能、おまけに読者モデルとして雑誌に載ったりもする完璧超人なあたし・高坂桐乃には、誰にも言えない秘密があった……。
「……分かってんだよ。おまえが探してるのはコレだろう?」
そんなあたしの秘密が、ちょっとしたミスで、アイツ―京介に知られてしまった……。
これは、あの日、あの場所、あの瞬間の、高坂桐乃の物語 ――
◆『堕天聖の追憶』
「………………ふん……お茶会、ね」
闇の眷属たる"私"が、"此方の世界"の肉体へと移行したのは、春の匂いを色濃く残す五月のことだった。 "女王"であり"騎士"でありそして"黒き獣"でもある私は、"此方の世界"において、何の変哲もない"人間"として日々の生活を営んでいた。
「―もうそんなに時間ねえぞ? 店回りたいなら、オフ会終わってからにしろ」
「分かってるって。ってか、あんまそば寄んないで」
"聖地"に降臨した私を待っていたのは、"熾天使"の様に輝ける少女と、どこかで見た顔の男。
彼等は"堕天聖"である私の、"運命の相手"だった。
これは、あの日、あの場所、あの瞬間の、黒猫の物語 ――