10/11/01 15:54:57 0TKy08OE
気が付けば─知らず知らずのうちに、僕は火燐をベッドに押し倒していた。
左手は後頭部に添えたまま。
身体を乗せて、火燐を押し倒した。
僕よりもサイズのある彼女の身体は、しかし体重を少しかけるだけで─抵抗なくすんなりと、押し倒された。
火燐を見る。
火燐を見詰める。
うっとりしているかのような。
とろけているような。
そんな火燐の表情だった。
ヘヴン状態である。
「火燐ちゃん。火燐ちゃん。火燐ちゃん─」
妹の名前を連呼する。
そうするたびごとに、身体が奥の芯から熱くなるようだった。
火燐の身体も、強い熱を帯びている。
「に、兄ひゃん─」
焦点の定まらない瞳で。
火燐は言った。
口の中に歯ブラシを挿入されていることもあって、いやきっとそれがなくとも、呂律が回らないようだったが。
それでも言った。
それでも健気に、火燐は言った。
「にいひゃん……いいよ」
何が!?
何がいいの!?
と、普段の僕なら突っ込みをいれていただろうけれど、しかしもう僕のテンションもぐちゃぐちゃに融けていた。
ぐちゃぐちゃで。
ぐちょぐちょで。
じるじるして。
じゅくじゅくして。
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