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「宅配コンバット学園」
(作・軽井沢洋一/画・大田優一/SD文庫)
イチゴ大福。
今ではすっかり定番おやつとなってはいるが、世界ではじめてこれを食べた人は、きっとその美味しさよりも先に、未体験の感触に驚いたのではないだろうか?
見た目はありふれた大福。当然甘いものだと思ってかぶりつくと、口の中に広がるかつてない食感と果実の香り。
世界ではじめてイチゴ大福を食べた人は、もしかしたらその美味しさに気付く前に、意外性を受け入れられずに吐き出していたかもしれない。
この「宅配コンバット学園」もそんな意外性を利用して次世代の面白さを追求した意欲作といえる。
そうそう、最初に断っておく。本作の素晴らしさを説明するためにはラストで判明する「実はほとんど夢オチみたいな感じでした」という結末以外はネタバレを避けては通れないため
これから宅配コンバット学園を楽しみたいという方は速やかに本屋さんへダッシュすることを推奨する。
まずは本作の簡単なあらすじを紹介したい。
以下オフィシャルサイトより抜粋。
「平和ボケした7人の高校生が政府の実験として過去の戦場に送りこまれた。
死と隣り合わせの中、唯一、許された希望は、彼らが”欲しい”と念じたものを届けてくれる”宅配便”だった…!!」
公式ページにこう書いてあれば、当然そういうものが読めるのだろうと誰もが思うに決まっている。
しかし上記の展開が訪れるのは全250ページ中158ページ目からである。
この意外性にはやられた。
では1ページから157ページまではどんなことをやっているのかといえば、基本的にどこかで何かを食べているのだ。