11/03/01 23:38:20.31 FM8sRoBc
『とある魔術の禁書目録』 鎌池和馬 電撃文庫
― まずは、その幻想をぶち殺す!
そのとおりだった。450円。この値段を見た瞬間、ブックオフの本は高くても250円くらいと言う私の幻想は、
パフンッという音とともに殺された。
・・・まあいい。本屋に行けばラノベコーナーの一角を独占し、アニメも二期まで作られるほどのものが、
200円程度で買えると思っていたオレの尻が蒼かっただけのことだ。そう自分を納得させて読み始めた1巻。
ふはっ!この中黒の多さ、この「でせう」とか言っちゃうセリフ回し。これこそラノベよ!
そしてこの本から濃密な読書体験を得ようとしたオレを驚愕が襲う。ネタバレだからくわしくは言えない。
だがこれだけは言わせてほしい。というかオレがカミジョーさんだったら絶対こう言う。
「お前、このそこらじゅうにはっつけたルーン文字、全部インクジェットプリンターで印刷したの?普通コピー機だろ!」
こんなトリックで一発逆転しちゃうなんて。こんなに若いのに妙に覚悟完了ずみのカミジョーさんはさすがDEATH!!としか言いようがない。
そしてさすがと言えばもうひとつ、内容はもういいかげんおいといて、蒲池氏の功績をたたえねばならない。
聞けば、この 「とまきん」 を読んで、ラノベ作家を志すものが増加したという。
これは喜ぶべきことだ。蒲池氏によって、ラノベ作家という狭き門が実は思いのほか広いのかもしれないと気づいた者が多くいるという証拠だ。
いつかそんな彼らの作品が真にわれわれを楽しませるときが来るだろう。
それまでオレの、ラノベへの食わず嫌いは直りそうにない。やってくれたな鎌池。
まあそんなオッサンの愚痴は置いておくし、オレはそろそろ寝なければいけない。最後にこの言葉で締めくくらせてもらう。
― このラノベはすごかったんだよ!