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霊界寺子屋 第十一章 崇と救済
二〇〇二年初秋の頃だった。とある○□に住まいしているお宅へ先祖供養に行った時の
事だった。
たまたまそのお宅の奥様のお父様がいらしていて、談話の時ポツリと一言。
また脳障害で死んだ人の葬式に行ってきたよ。うちの地域(○□某地域)はよそより桁違いに
脳障害で亡くなる人が多いんだ。と。
何の気なしに聞いていた其の言葉がとんでもない事態に発展するとは、その場の誰も考えては
いなかった。
翌月のお参りの日には、いつも一緒にいらしていたお父様の姿がありませんでした。お母さん曰く。
父さん頭の具合が良くないので留守番しているって。
やがて霙の季節になり、暦も十一月に入りました。あのお父様が、脳内腫瘍摘出のために、
病院で手術をすることになりました。私のお寺では、
結婚する事により便宜上片方の姓を名乗っていると解釈し、結婚式は両家の先祖の認識と霊界の
縁を結ぶものとの考えから、供養はご主人側だけでなく、平等に奥様側も一緒にしています。
特にお子様は両家の因縁を背負って生まれてくるのですから。
その様な訳でこの度の脳内腫瘍は単なるDNAの異変で摘出すればそれで済むものと皆が思って
おりました。
手術の日、私も気楽な感じで、ただ浮遊霊に手術が邪魔されないように手術室の結界に行きました。
手術は手馴れた教授の執刀で無事終了しました。その後の回復も通常の人と同じようでしたので
安心しておりました。見舞いの数日後、三年おきに修している、虚空蔵菩薩求聞持法に自坊の
求聞持堂で入行しました。日に二座行う五十一日の修行です。